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ソープ編⑮


「よーし、じゃあこの子達いっちゃおう!」


ポーカーフルハウスで上がった時くらいの強さで、手に持っていた2枚写真をテーブルに置く。


「この子達・・・と申しますと?」


責任者はきょとんとした顔で俺に問う。


「2輪いけるっしょ?」


2輪とはソープ用語で、要するに同時に2人の嬢とPLAYするという意味だ。


誰が言い出したか分からないが、風俗界ではこれで通じる。

おそらく二人で回転させるという意味で

二輪車二輪

ということではないだろうか・・・・どうでもいいけど。



「かしこまりました。すぐに確認いたしますので、少々お待ちください。」

責任者にも気合が入った。

他のスタッフたちにテキパキ指示を出し、そのスタッフ達もまた慌ただしく動き出す。


一回の料金が8万円を超すソープになると、

やはり客層もVIPになってくるから、たまに二輪をする客がくる事がある。


従って、店によっては嬢の写真の情報に

二輪の可不可が記載されていることがあるのだが、

この店の写真にはその情報は載っていなかった。


責任者によると、最近は二輪で遊ぶ客がめったに来ないから、

その情報は載せていないらしい。


だから今俺からの突然のオファーにスタッフたちは慌てて

その嬢達に確認の電話を入れたのだ。


その様子を横目に俺は優雅タバコに火をつける。


゛そうそう俺は太客だろう、しっかり働けよ”(スパ~)


「お待たせいたしました《X》様」

飛んできた責任者が片膝につけ、

ソファーに深く腰掛ける俺よりもさらに低く頭を下げる



「 麗華さん(美乳の方ね) と ルナさん(多分桃尻の方ね) 

二輪いけます!・・・・

ただどれだけ急がしても二人の準備が整うまで

一時間ほどお待ちいただく事になってしまうのですが・・・・」



ここで断られるわけにはいかないという不安そうな顔を浮かべる責任者に

大人の余裕で答えてやる。



「よいよ よいよ・・・全然良いよ・・・

俺あんまりバタバタしてるの好きじゃねーんだ。むしろゆっくり行こうぜ。

ただ間違っても女の子急かすんじゃないよ、かわいそうだから。

(今急かすと疲れちゃって、PLAYの質が下がっちゃうだろうがっ!)」



何て心の広い人なんだと言わんばかりの表情を浮かべ、

感謝の言葉を述べる責任者・・・

こいつはもう俺の信者だ。


こうなってくると、こっちとしてもこの責任者に愛情が芽生え、

可愛くなってくる。

逆にできることはしてやりたい。兄貴肌の性分だ。


なんだかよく分かってないけどサポートしてくれたら、嬉しいな。