インターネット有害広告事例集~変な広告は見るな触るな持ち込むな~
基本的に広告との融和路線、「広告ブロックよりも広告視聴でハッピーな生活」を掲げている広告を見るYAKISOBAであるが、昨今は悪質な広告、クリックした時点でよからぬ事が起きるような広告が存在するのも残念ながら事実である。
こういう話題は基本的に「ダメそうな広告はクリックするな」に限るし、やり口自体は古い偽広告とさして変わらない分個々人の情報リテラシーに任せた対応が基本となっている。しかし一般ユーザーは衝撃的な見出しに釣られて、衝撃的なブラクラに驚かされて詐欺にひっかかり、いつの間にやら損害を被るような例が多い。
よって今回は、2023年後半から見かけるようになった有害な広告例を列挙していく。インターネットにずっと入り浸っているオタクからはこんな稚拙な広告に騙されるなという気になるだろうし、そういう広告に騙されそうな人はこのnoteを見ていない気がするのだが、一旦まとめておこう。
①投資詐欺広告
・情報商材広告
2023年の9月頃からfacebookを中心に確認され、成田悠輔や前澤友作、イーロンマスク、孫正義、宮崎駿など様々な人間が投資商材を勧めるという内容になっているのが特徴。
リンク先はこのような感じでとんでもない会話が交わされているのでうっかり拡散したくなってしまうのも悪質なポイント。
サイト自体もGooニュースの偽造、CBCニュースの偽造など既存の権威あるニュースサイトを模造した物になっているので、疑心が薄い人間の場合は権威性を信じ込んでしまう可能性は充分ある。
この中でも前澤友作は詐欺被害通報窓口を独自に設立しているので、どうしても困った場合はこちらにも連絡してみて良いかもしれない。
もちろん運営にも報告する事は前提である。
②悪質ショッピング広告
・Temu
過去に利用者のスマホから通話履歴や写真などを不正取得した通販サイト。詳しくは以下の記事を参照。
noteを見ていると成功したECサイトだの、激安通販で最高だのという風評も見かけるが、一度でもこういう事をやったという前科がある時点で注意すべき代物であるように思う。
Temuの広告が上手いのは能登半島地震が起きた2日後に緊急用寝袋の広告を出すような時事ネタの手の早さと、明らかに目を引くパチモンの広告、異様に値段が安い商品の広告と3種の手法でクリックを誘引しにくる点。
今は安全みたいな感想を流している人もいるが、異様に安い商品やパチモン疑惑がある商品を広告している時点で未だに警戒した方が良い。
・偽物販売
露骨な悪質広告だとこのような偽物を販売するパターンも確認されている。
こんなものは当然購入しようとは思わないはずだが、時期によってはこういう広告がチェック漏れで掲載される可能性がある事は把握しておきたい。
いずれもテキストは端的に抑えられており、自動翻訳の粗が出ないように工夫しているようだ。
リンク先はGoogle.comとなっている場合が多く、リンクで安全か危険かを確認するのは難しい。見るからにダメそうな広告である事からわざわざクリックする人もいないだろうが、ブランド品は公式の販売店から購入する事を推奨する。
③求人広告
・LINE経由での求人広告
求人広告自体は色々とあるが、特に警戒すべきはLINEでの連絡を要求してくるタイプ。
ここから情報商材を買わせたり契約を迫ってくるパターンが基本になってくるので、興味本位での連絡も避けるべき。
・search_this
製品テスターの求人やトラック運転手、老人向けの仕事などを紹介するページに繋がる。
これをクリックするとask-albertという自動翻訳の文面で仕事を紹介するようなページに繋がる。見てもしょうがないような内容しか無い上に今後悪質なサイトに繋げてくるパターンも考えられるので、無視した方が良い。
④偽造情報サイト
・災害警報
台風などすぐに確認しづらい災害の警報を装った詐欺広告。
公的報道機関の予報でも無い広告で危機感を煽られてリンクをタップすると、以下のような画面が表示される。
リンク先ではNHK NEWSの偽サイトに飛ばして、そこから続きを読むをタップするとブラクラを表示するような寸法。
いつ来るか分からない災害の危機感にあてられて変な詐欺に引っ掛かるパターンは充分あり得るので、これもまた慌ててクリックする前に公的機関の発表を確認するべきである。
・時事ネタ詐欺
汚染水問題の時期はGoogle広告経由で悪質なサイトに誘導するような広告が多数確認された時期があり、これも時事ネタで翻弄されるタイプの人は騙される可能性がある。
特にこのパターンは時事ネタに合わせて文面を調整すればいくらでも量産できるので、何かセンセーショナルな話題があるたびにやってくる可能性がある。
・スポンサー枠偽装
「スポンサー」枠に出てきた広告が詐欺サイトに繋がっているパターン。しかもこの場合「楽天市場【公式】」をクリックしたらダメだったらしいので、インターネットに明るくない人の場合はひっかかる可能性も高まる。
これに関しては早めに対処されたらしいが、今後も出てこないとは限らないので用心すべき。よく使うサイトはブックマークしようという至極当たり前の対処が必要になるが、その一発目のクリックが詐欺だったらどうしようも無い。
「スポンサー」と書かれているからと言っていつでも信頼のおける広告しか出てこない、というのは昔の話である。
どこの検索エンジンならイケるとか、広告ブロックしているブラウザだから安心とか、そういう考え方も今後危険になってくるかもしれない。要注意。
・詐欺広告に引っ掛からないために
詐欺広告への対策は情報リテラシーに自信が無いなら有料プランで広告を消す事、広告リンクを開かない事、信頼できるリンク以外は開かない事、本当に詐欺だと思ったら通報するという基本的な対策を徹底するしか無い。
広告を延々と見続けている人特有のハナクソみたいな豆知識もあると言えばあるのだが、今回はあくまで注意喚起、パターンの確認用資料なので省く。過去の広告まとめではいくつか紹介しているので、気になる方はそちらをご覧ください。
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