【教育歳時記】教科書展示会

本日もよろしくお願いいたします。本日の記事は、全国各地で行われている教科書展示会について話したいと思います。
今回僕が注目してみたいところを中心にお話できたら、と思っています。これから展示会にいかれる方にとっても参考にできる話だと思います。是非最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

■今回の展示会の注目ポイント

今回は令和3年から使用されている中学校教科書の正規版が初めて閲覧できます。僕はこれをもとに今後中学社会の教科書を購入していく方針です。そして、歴史では新たに検定教科書に合格した自由社のサンプルも閲覧できると思います(但し、旧版の自由社と比較できるかはわかりませんが)。
そして、注目は高校の新学習指導要領に合わせた教科書が展示されます。新科目としての情報も教科書が展示されます。僕が注目している歴史総合だけでも12冊はあります(地理総合は6冊、公共は12冊)。そして、新科目の情報もここで初登場します。
そこで、僕のフォロワーでもあり、予備校講師の塚原先生にお伺いを立てたところ、「詳解歴史総合」(東京書籍)、「現代の歴史総合」(山川出版社)、「私たちの歴史総合」(清水書院)の3点を紹介いただきました。とりあえず、冊数が多いこと、自由社の中学社会の教科書の閲覧を考えると、1日では到底片付かないので、数日に分けて閲覧をしようと思います。特に歴史総合と公共だけでもかなり時間がとられそうな気がします(12冊をすべて閲覧は頭が痛くなりそうです……)。

その他の科目については、上記サイトより確認いただけると幸いです。なお、教科書の価格も書かれていたので、今後揃えるときには参考にできると思います。

■僕が注目する歴史総合

各地で始まっている教科書展示会ですが、僕の地元では明日から始まります。序盤は少し動きにくい時期があるのですが、動ける日程で動きたいと思っています。また、歴史総合だけで12冊、公共だけで12冊あるので、これらをすべて1日で詳細にみるのなら時間はありません。そのため、1日は歴史総合、1日は公共、1日は地理総合と自由社の社会という感じで数日に分けて見に行くのがいいと思います。
僕は日本史講師という立場上、歴史総合は時間をかけてみたいと思っています。もちろん、今後の指導も考えて、公共や地理総合にも目を通そうと思います(もちろん、主要の教科書は購入する予定です)。そして、翌年以降からは探求の教科書も出てきます。今後は探求と総合の教科書の関係性がどうなるかは見ていきたいと思います。

で、展示会の期間が終了してもそれ以降は、各市役所の教育委員会に事前に問い合わせて教科書を閲覧することはできます。実際、僕も昨年はじっくりと見る時間が欲しかった関係で、何度かこのような方法で閲覧をさせていただきました。もし、期間が過ぎてから閲覧したい場合は、展示会場になっているところ及びその管轄する教育委員会に問い合わせてください。

閲覧時の注意点としては、教科書展示会にある教科書や内容については画像を撮り、その画像をSNSにアップすることなどは禁止されています(単なる感想や所感などはこの限りではない。また、内容についても画像アップをしなければ大丈夫だったと思いますが、メモ書きのものも画像でアップするのはやめた方が無難です)。これは閲覧時の注意点としても記載されていますので、今一度ご確認ください。

■塾講師であるなら教科書を見に行くべき

僕は塾講師である人ほど、新教科書展示会はいくべきだと思っています。もちろん、時間の都合でいくことができない方も多いと思いますが、地域によっては日曜日も開催しているところもあります(但し開催終了後は教育委員会に問い合わせる関係で日曜日の閲覧は不可ですが)。

そこで、教科書の変化に気付いてほしいと思います。今まで自分が習ってきたことと、今の教科書の相違点を知ることができます
「聖徳太子が推古天皇の摂政となった」という記述ですが、今回の中学の教科書は「摂政となった」という部分を削除している教科書もあります(ただ、半数の教科書はこの部分を残しています)。それを知らずに今までの知識で指導しても意味がありません。参勤交代の記述もしっかりと教科書を読まないといけません(参勤交代を行った目的は特に、です)。

そして、これらをもとに、ぜひ実際の全国の入試問題を見てほしいのです。自府県のものだけでは不十分です。現在の公立高校入試ではどのような聞かれ方、切り口で問題を出しているのか、を知ってほしいのです。そのためには、全国の公立高校入試の問題を知る必要があるのです。これも教務力を上げる一つの学習です。そして、その土台は検定教科書にあるのです。それを踏まえてぜひ自分の地域で使われている教科書以外も閲覧してほしいです。最低でも、自分の府県で使われている教科書会社は全て見ておくといいと思います。
社会だと最低でも、東京書籍・帝国書院・教育出版の3社は見てほしいと思います。あとは地域によっては日文・山川・育鵬社も見てほしいです(学び舎や自由社は採択しているところが私立や国立くらいなので、参考にしなくても大丈夫ですが……)。特に広島県については山川も見ておく必要があります

今回の歴史総合だけでも12冊あり、東京書籍・山川出版社・実教出版・清水書院などから出ていますが、特にどの教科書が使われていくのかは注目したいと思います。もちろん、各出版会社様に直接問い合わせてもいいのですが、実際に手に取ってみるのが一番だと思います。
僕はこのような展示会などには積極的に足を運ぶ人です。そこで、担当者様がいらっしゃったら、不足点や改善点などをかなり言います。逆に求めているものがあれば、その部分はしっかりと評価します。僕の中でより良いものを作っていきたいと考えているからこその提言でもあるのです。

教科書展示会も本格的に動いています。気になる方は是非一読ください。特に現中3生は次年度から使う教科書になります。主要科目についてはチェックしてもいいと思います。

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