2022年前半時事問題・考察

本日もよろしくお願いいたします。今日は久々に時事問題考察を行いたいと思います。
最近色々とバタバタしていて忙しくなった関係で公式note更新が遅れていることをお詫び申し上げます。おそらく9月以降から少しずつ多忙になると思います。もちろん、2023年度に向けての動きも始めようと思います。
今回は一部の用語については、教科書ランク、一問一答ランク、短文記述系ランクを特別につけています。詳しく知りたい方は「中学社会用語」の記事を購読ください。より詳細なデータをまとめています。

なお、今回は入試解析のフォルダに入っていますが、会員様、一般様でも無料公開となっています。

■2022年前半の主要時事

今年の主要時事ですが、その大半はロシアのウクライナ侵攻にほとんど持っていかれた感じです。もちろん、北京オリンピックが開催された話もありましたが、その最中に起こっているため、ほとんど持っていかれています。
参議院議員選挙もありました。しかし、その話も安倍晋三襲撃暗殺事件(一部では七・八事件といっているところがある)にほとんど持っていかれました。そして、安倍晋三元首相の国葬話になっていますが、現在は統一教会問題などと絡んで色々と面倒になっているのが現状です。

それらを踏まえて主要時事の考察をしていきます。もちろん、この考察に主観をいれてはいません。

①ロシアのウクライナ侵攻

まずは何といってもロシアのウクライナ侵攻を取り上げなければなりません。この時事の主なジャンルは国際政治になります。となると、考えられるテーマは、国際連合・安全保障理事会・地域紛争・難民問題辺りが候補に挙がると思います。もし、中国との関係性を意識する場合はEEZ(排他的経済水域)の関係まで踏み込む可能性があります。
特にこの単元は学校の進度によってはスルーされやすい単元になるため、早い段階から知識の定着を図っておくのがいいと思います。もちろん、歴史との関連知識・関連性を意識してまとめておくとより良いと思います。

その中でも特に関連度の高い話が安全保障理事会ではないでしょうか。

【安全保障理事会 出題形式】
①常任理事国に拒否権がある
→過去の拒否権に関する問題と連動させる可能性(短文記述問題での出題)がある
②国際連合には経済制裁及び武力制裁が可能
→国連軍との関係でいくならPKO関連の話、湾岸戦争、イラク戦争などの出題も視野に入れる必要がある
※出題ランク:教科書ランク=S+、用語形式=B(2回)、短文記述系=B(4回)

時事問題は時事そのものを理解することもありますが、大事なことは、その時事が社会のどの単元と関連しているのか、を意識してください。この出来事があるからこの知識と関係性を持たせ、関連知識として押さえなければ理解度・正答率は上がりません。ただし、学校の定期テストであれば、時事の内容だけでも十分ですが、入試になるとそれは通用しません。
特に、短文記述や論述問題が出題されやすい都道府県は、これらの内容を周辺知識として押さえなければいけません。加えて、それらに対して着眼点や資料などの考察も意識しないといけません。

あとは、近年で出題が増えてきている難民関係の知識です。これについては、基本的にはUNHCRという組織が聞かれやすいです。

【難民】
①難民を空欄でそのまま聞く
教科書ランク=S、用語形式=B(5回)
②国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を聞く→①と連動して難民を答えさせるケースもある
教科書ランク=B、用語形式=B(3回)

どちらも出題頻度が近年増えています。しかし、見てもらうとわかりますが、どちらも出題レベルでいくならBランクです。つまり、点差がついてしまう問題といってもいいでしょう

②参議院議員選挙

参議院議員の選挙も出題される可能性が高いです。となると、衆議院も含めた選挙制度、歴史だと選挙制度の変遷等も出題されると思います。
加えて、国会と内閣の関係(議院内閣制)や内閣総理大臣の指名なども含めて出題されるのでは、と思います。

【選挙制度 出題形式】
①衆議院議員選挙方式
→小選挙区比例代表並立制の記述
教科書ランク=S+、短文記述系=B(1回)
②ドント式
→それぞれの政党の当選人数を全て答える問題
教科書ランク=B、短文記述系=B(4回)→ただし、用語説明型ではなく、上記の作業系問題の出題が多い
③一票の格差
→一票の格差の語句をそのまま答える形式か法の下の平等と関連づけて一票の格差について短文記述問題の出題のいずれか。
教科書ランク=A、用語形式=B(3回)、短文記述系=B(8回)
④衆議院議員選挙の変遷
→1925年、1945年、2015年の選挙条件については出題頻度が高い(1925年と1945年は短文記述での出題が多い)。
普通選挙法:教科書ランク=S+、用語形式=A(1回)、短文記述系=B(5回)
18歳選挙権:教科書ランク=C、用語形式=S(7回)、短文記述系=B(2回)

他にも出題形式がありますが、どちらでも短文記述や作業系の問題の出題頻度が高いことがわかります。そして、教科書ランクに対しての正答率ランクが思ったほど高くないのです。そして、その語句が一問一答形式でよく出るのか、短文記述や論述問題での出題が多いのか、というのをわからなければ、正答率は上がりません。
ここからもわかるように、「社会は暗記すれば何とかなる」という考えが通用しないことがわかります。よく出るといわれてもどの形で出題されるのか、がわからないといけません。語句だけでいいのか、内容まで必要なのか、がわかれば、何をどう覚えればいいか、そのうえ、どの形式で整理したらいいか、がより効率的にまとめることができます。

■時事問題でも必要なことは

時事問題でも必要なことは、どの単元と関係性を持たなければならないのか、ということです。前述した通り、ただ用語を覚えるだけでは意味がありません。その語句が一問一答形式での出題が多いのか、短文記述系の問題が多いのか、ということを知らないといけません。
これについては、過去の記事を見ていただけると説明しています。

これは社会だけでなく他の科目でも同じです。近年、数学でも計算ができれば点数が取れるわけではありません。なぜなら、その考えや結論に至る過程を自分の言葉で説明(もちろん、数学のルールに則る必要はある)しなければならないからです。近年はそのタイプの入試問題が出される地域もあります。

2022年の時事は思った以上に上記2つのテーマが中心になる可能性が高いです。もちろん、北京オリンピックの話も出てきますし、もしかしたら歴代総理の政治史が出ることも想定されます。しかし、どのテーマが出てこようども、出題されるべき問題や形式はほぼ決まっています。
そのため、様々な問題に触れていき正答率を上げるトレーニングを正しく積んでください。

ここから先は

0字

入試解析の記事特別公開

¥500 / 月
このメンバーシップの詳細

皆様のサポート、よろしくお願いいたします。サポートいただいたものは一般社団法人CAMELの活動費として活用させていただきます。