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神奈川県立公文書館の探訪記-樺太の歴史を追い求めて

先日、樺太関係の調査のために神奈川県立公文書館を訪問しました。

公文書館とは、行政や司法の記録を保管する公文書館。一般的に見ることができない資料が保管されています。なかでも、神奈川県立公文書館には、貴重な樺太関係の資料が数多く保管されています。

今回、この公文書館を訪れた目的はある3件の依頼の調査。

家系図制作において樺太はなかなかの難問です。
というのも終戦後にソ連が侵攻してきた関係で、現地の戸籍謄本がほとんど消失しており(一説にはモスクワにあるとも言われますが)、それ以前の家族の歴史が追えないことが多々あるからです。

現在のサハリン

今回の依頼も、戦前と現在をつなぐための情報を探し出すことが目的でした
。数週間前から資料の閲覧申請をして準備してもらい、当日、朝から昼過ぎまで、情報の海を漕ぎ続けました。

スタッフの方々がとても親切で、資料を探したり、該当の氏名がないか見るのを手伝ってくれたりもしてくださいました。
(本当にありがとうございます!)

さて、結果の方ですが…!

探し求めていた3件のうち1件を発見することができました。

樺太に住まわれていた当時の家族構成、職業、財産状況、引き揚げてきたあとの住所などが分かります。
その方が何を仕事として、どのような財産を有していたのか、そこから当時の樺太の生活状況を垣間見ることができます。
新たな歴史の1ページを開いたような、胸躍る感覚に包まれました。

また、戸籍謄本上、カタカナで表記されていた祖母の漢字表記も判明したのも大きかったです。

神奈川県立公文書館は、樺太の過去と現在を繋ぐ特別な場所です。
そこには、ただ記録された事実だけでなく、人々の営みや思い、生活の痕跡が詰まっています。そして、その一部を垣間見ることができるだけでなく、自身の歴史を知る手がかりを得ることができるのです。

樺太関係の調査をしたい方、祖先の足跡をたどりたい方、あるいは日本の歴史に興味がある方など、ぜひ神奈川県立公文書館を訪れてみてはいかがでしょうか。
利用は無料で、資料の閲覧には予約が必要ですが、Webサイトから手続きができます。

歴史という大海原に乗り出す勇気を持つことで、あなただけの発見があるかもしれませんよ。私の体験が、その一助となれば幸いです!

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