澤田 光賢

在郷の自営業。 時事ネタを用いて、いろんなことを考えるために記述。 あくまでもランダム…

澤田 光賢

在郷の自営業。 時事ネタを用いて、いろんなことを考えるために記述。 あくまでもランダムメモ・アーカイブとして。 田舎のオッサンの独り言。

最近の記事

「開かれに閉ざされる」地域おこしの限界

「地域おこし協力隊」の根本的な課題は「ソーシャル・キャピタル」という人間関係の本質を知らない人が「興味本位な好奇心」でのみ参画していることです。 例えば、自身の地元で活動していた人などは居ません。 「ここではない、どこかへ」というエニウェア族が大半です。 【参考資料】Anywhere vs Somewhere (David Goodhart) https://note.com/globalpea/n/ncf5b1724337b つまり、客観ではなく、主観で「地域」を観光

    • 警鐘ではなく、結末から目を背けてはならない「消滅可能性自治体」の問題とは

      地元紙を読んで感じることがある。 人口減少の本当の意味はどこにあるのだろうか。 消滅可能性自治体とは、子どもを産めるだろう世代女性がどのくらいいるのか、が重点になっている。つまり、労働者として活動真っただ中の女性が地元に残っているのかどうかがカギになる。 ゆえに、職場が居住に近いか、もしくは職場そのものが得られるかどうか。 ここが全ての問題点の根っこになる。 自治体行政が出来ることは「職場を与える」ことではない。 できることはカネの配分、つまり「子育て支援」しか出来ない

      • 専門学校という「やってる感」に付き合うほど人々は暇ではない

        いちいち「学校でお勉強」しなければならない職業ではないということではないでしょうか。 入社して、現場でOJTしていくのが、働く側からすれば一番の待遇である以上、ある期間、自腹を切ってお勉強することへの抵抗は高いような気がしました。 写真館業は、いわゆる写真学校を出るケースが多いです。 私は行けませんでしたが、現状、仕事において専門学校に行かなかったせいで困ったという点はありません。 以前、アルバイトしてもらった女性は、夜間の専門学校を2年通った子でしたが、全く使い物にな

        • 社会がデタラメなのではなく、私たちがデタラメなのだと気づけるかどうか問題について

          地元紙のコラムより、ランダムメモ。  まさにマルクスが言ったように、下部構造が上部構造を規定していることがよくわかる。「教育」を「経済」になぞらえている時点で、昨今の大人の無教養・無知蒙昧さが強烈に目に焼き付けられる。 どう表現しようが、個人の自由であることは間違いない。 しかし、然るべき立場に身を置くものにとって、「個人の自由」などと勝手気ままに思考している人間に、立場を築き、守り、信条を貫徹することが出来ないだろう。 論説している記者自身も、何が問題なのかをよく理解

        「開かれに閉ざされる」地域おこしの限界

        • 警鐘ではなく、結末から目を背けてはならない「消滅可能性自治体」の問題とは

        • 専門学校という「やってる感」に付き合うほど人々は暇ではない

        • 社会がデタラメなのではなく、私たちがデタラメなのだと気づけるかどうか問題について

          誰が今の社会を創ったのかへの考察~その1~

          斎藤幸平氏の毎日新聞での連載記事を読んで思い出すこと。 それは、差別意識を露骨に無駄しているのは「団塊世代」だということだ。 私の両親はことあるごとに彼らのような路上生活者を「鈍らもん」と呼ぶ。 幼少期からその発言には違和感を覚えていた。 なぜ「鈍(なまく)らもん」と呼ぶのかも疑問だった。 私の両親はまさに団塊世代。 昭和22年生まれと昭和24年生まれの夫婦だ。 まさに高度経済成長期の真っ只中の時に青春を送り、カネを得て、いわゆる社会的な地位を得てきた人である。 元

          誰が今の社会を創ったのかへの考察~その1~

          「学び」とは?~2020年における学び方の刷新を図る~

          佐藤さんのブログが非常に示唆に富んでいるのでシェア。 いつも読者に寄り添う構えを変えない佐藤さんのスタンスには脱帽せざるを得ない。 佐藤さんは、常に自省的、つまり自己再帰的な思考で、問い掛けます。 さて、この佐藤さんの発信に対し、学びを実践する者は、どのようにこの情報を受け取ることが大事なのかをお話したいと思います。 その問いかけに対して、「佐藤さんの言うことは真っ当だな」と共感しているだけでは何も学べません。 大事なポイントは、「佐藤さんの真意は何だろう?つまり最も

          「学び」とは?~2020年における学び方の刷新を図る~

          2019年から2020年へ、一年の実存を振り返る

          久しぶりに書いてみようと思ったら、もう2019年の終わりでした。 さて、2019年は自分にとって、「転換期」と言える一年だったように思います。 これまでは、商売の学びばかりに傾注していましたが、今年は社会学を始め、政治や経済など、いろんな分野の学びも取り入れることで、思考のブレークスルーが出来た一年だったと思います。 その成果として、仕事への向き合い方(お客さんとの向き合い方)と、YEG活動にも大きな変化・影響を与えました。 まず、自分が存在する「社会」とは何なのか。

          2019年から2020年へ、一年の実存を振り返る

          これからの写真の役割への試論~写真という存在への考察と新たな使命について~

          写真ビジネスは、年々後退している。 写真文化は、拡大しているのに。 それは、何故か。 銀塩フィルムによる記録保存としての存在は、現像プロセス無しには実体となれないせいで現像プロセスのためにビジネスは繁栄した。 デジタル化の波によって、この「仕方なくやってきた」現像プロセスは壊滅的に流され、実体としての記録保存が瞬時に可能となった。 これによって、撮影者のコスト(お金と時間)が大幅に削減された。 そして、今や撮影シャッター数は、2000年頃の数十倍となった。 本来なら、削

          これからの写真の役割への試論~写真という存在への考察と新たな使命について~

          YEGアップデート試論 ~議論の構えとしての「慮る姿勢への回帰」~

          昨日参加した、とある会議での雑感として。 そして、今後のYEG活動へのフィードバックとしてメモ。 あらゆる団体の会議を見ても同じような景色が広がる。 具体と抽象との往復が出来ない人たちが、具体のみで発議している。 レイヤーを上げて、抽象で質問してきても、返答は具体でしか答えられず、相手への答えが、応えるべき答えになっていない。 それはどういうことかと言えば、「あなたが考えるアイディアは、どんなコンセプトなのか。そして、そのコンセプトにアイディアが整合しているのか」という

          YEGアップデート試論 ~議論の構えとしての「慮る姿勢への回帰」~

          【書評】「モノが売れない時代の繁盛のつくり方(同文館出版)」~佐藤勝人という経営者が持つ「商人としての構え」を読む~

          「モノが売れない時代の繁盛のつくり方(同文館出版)」という本が出て1年が過ぎる。 佐藤氏は「地域一番化戦略」の土台として「顧客一体型経営」を打ち出している。 今はやりの「売りたい人に、売りたいものだけ売ろう」のような「仲間意識」を冗長させるような、他力本願な思考の発想とは一線を画している。 氏の編み出す戦略・戦術・仕掛け・仕組みは、机上の空論から生まれたものではない。 その本質は、写真業の価値と、自店の存亡を賭けた「戦い」の中での気づきや学びによって、導き出された独自

          【書評】「モノが売れない時代の繁盛のつくり方(同文館出版)」~佐藤勝人という経営者が持つ「商人としての構え」を読む~

          いよいよ、自分を試す場面がやってきた~自己能力の限界への挑戦と幻想からの脱却~

          写真業に従事して12年が過ぎます。 写真屋の次男坊として生まれ、写真業のおかげで育てて頂きました。 時は、写真屋バブル期でした。 両親は、兄も私も大学まで出してくれました。 おかげで、私はお金に困るような子供ではありませんでした。 いつも、親は店で仕事していて、朝から夜中まで働いている姿しか思い出せません。 夕飯は決まって、午後9時以降。 そう、閉店後でした。 なので、子供の私は当然、夜型の人間として育ちました。 とにかく、親とゆっくり何かを話したりなどする時間は

          いよいよ、自分を試す場面がやってきた~自己能力の限界への挑戦と幻想からの脱却~

          平成の終わりに考える、令和のはじまり

          いよいよ平成の幕が下りる時が来ました。 今回は、崩御ではなく、退位ということで、ある種平和な交代であり、 次代の天皇がどのような象徴として存在するのかが注目となります。 さて、自分自身の平成においては、前半は学生、後半が社会人として過ごしました。 自分自身、平成30年の間に、4回、自分自身を革新したように体感しています。 1回目は大学生になった時、2回目は社会人になった時、3回目は家業を継いだ時、そして最後は親になった時。 4回も価値観が大きく変わる体験というのは、

          平成の終わりに考える、令和のはじまり

          本質的な課題から学ぶ本物商人への超克

          4/24、とやま勝人塾が開催された。 今回も、多くの気づきと学びを、得ることができた。 今回、改めて学んだことがある。 それは、先日、書いた記事にある「本質的な課題」についてだ。 「そこを解決しないがために、前進できないというボトルネック」と表現したこの「本質的な課題」とは何なのか。 そこの真実に気づいたことが成果と言える。 「本質的な課題」の正体とは、これだ。 それは「本当に、お客さんを知ろうとしていない惰性」である。 説明するには中々骨を折るので、シンプルに言って

          本質的な課題から学ぶ本物商人への超克

          勝人塾のアップデート論~事務局・主宰の思考を革新せよ~

          この記事は、地域で開催する勉強会に、中々、学びきろうとする仲間が増えなかったという主宰者としての気づきを書き綴った。 しかし、それは決して「君たち、全然学びを分かってないねえ」という高飛車な見解を述べたわけではない。 私が言いたかったのは、シンプルに、「事務局として、本当の価値を伝えることができなかった」という反省・自戒でしかない。 しかし、投稿に対してのバズり方を見ていると、まるで「我々の本当の意を理解せずに、表面的なところばかり見て学びを続けない人たちはバカだ」と言

          勝人塾のアップデート論~事務局・主宰の思考を革新せよ~

          毎日忙しくて仕事も順調なのに、何故商売を学ぶ必要があるのか~成長し続ける意味を考える~

          とやま勝人塾が4/24に開催される。もう16回目になるが、毎回、それなりに気づきや学びが存在する。 座学形式だけではなく、公開型コンサルテーションが一番の面白いところで、参加者も恥ずかしい自分の悩みを打ち明けて、そして即時に解決していくプロセスは、まさに知の対話ともいえるだろう。 ご興味ある方は、是非ご参加ください。詳細はFacebookページにて公開しております。https://www.facebook.com/events/403735587053772/ さて、今

          毎日忙しくて仕事も順調なのに、何故商売を学ぶ必要があるのか~成長し続ける意味を考える~

          YEGのアップデート試論

          黒部商工会議所青年部(以下、黒部YEG)に入会して10年以上。 この10数年における時代の変化は、目まぐるしく、そして地域も変化し、お客さんも変化し、商売も変化の波に飲まれながら、溺れることなく泳ぎ続けてきたように感じます。商売としての自分において。 入会当初は、右も左も、上も下も分からないからこそ、我武者羅にいろんな場所に顔を出し、コミットしながら、同志と行き会っていましたが、最近は結婚して子供が生まれたことを機に、優先度を下げたりと、自分の中で変化もありました。 こ

          YEGのアップデート試論