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職人になるためには素直な気持ちが大切です

みなさんは工芸などの職人になるために、最初は、技術専門学校などに行くと思います。別府竹細工では、竹工芸訓練センターという二年生の学校があります。私が生徒で通っていた当時は技術のみの指導でしたが、現在では、竹工芸の技術、経営、プレゼン能力等の指導があります。

先生の指導を受けている時は、素直に習いましょう。


私が生徒で竹工芸訓練センターに通っていた時、特に気をつけていた事があります。
先生に習う時は、ご指導してくださる先生に感謝し、とにかく素直な気持ちで竹籠作りをしていました。
「そんなの当たり前でしょ?」と言われそうですが、同級生の中には、少し上手になってくると先生に反抗的な人もいました。

素直に習えない人で竹細工職人になれた人は見たことがありません。


私が竹細工の学校に通っている二年目に、伝統工芸士の先生方に習える機会がありました。80代の大ベテラン先生に習っている時の事です。先生から「ここはこうしなさい」と教えてくださったのに。生徒の一人が「いいえ、こうしたほうが良いと思います」と言い返しているのです。指導を受けているはずの生徒が、先生に口ごたえするのですから、私は唖然としてしまいました。見ているとやはり、先生の言うことを聞かない生徒は、先生の作った見本とは、かけ離れた籠にしかなっていませんでした。その後、その人は職人には成れずに終わっています。先生に対して素直に習うことのできない人は、工芸の職人になるのは、かなり難しいのではないでしょうか?

最初は基礎をしっかり学びましょう


最初は、とくに材料作りをしっかりと身につけることが大事です。ここでしっかりと先生の指導を受けましょう。竹細工の世界では、ヒゴ取り3年と言われています。ヒゴ取り3年とは、まともな材料を作れるようになるのに最低3年はかかると言われています。陶芸でも菊練りという基礎がありますね。地道な基礎の工程が、しっかり出来てこそ、良い作品が完成します。


籠作りの七割は、材料作りで決まる

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上の写真は竹清先生の作品


私の師匠、渡辺竹清先生から「籠作りの七割は材料で決まる」「どんなに編む技術があっても材料がだめだと綺麗な籠には成らない」「材料作りは大事だからな」「籠は材料の良し悪しで決まるから丁寧に材料作りをしなさい」と教えていただいていました。なので今でも、これからも、この言葉を忘れないように私は籠作りを続けていきます。

工芸の職人になりたいと思っている、みなさんも基礎をしっかりと学んでくださいね。


今日のまとめ

素直な気持ちで先生の指導を受けましょう。

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