見出し画像

職人になるのに、近道は無い?

みなさん、こんにちは。竹細工職人の中岩孝二です。

職人になるためには長い修行期間が必要だと思っていますか?

僕は一生、修行だと思っています。

でも職人として一人前になるのに、早くなれる方法があります。

何だと思いますか?


それは、腕の良い職人に弟子入り、または習うということです。

なんだ、そんなことか?と思われた方も多いのではないかと思います。

でも、近頃の別府竹細工の世界では、竹の学校を卒業して、いきなり自営をする人がほとんどのようです。

一人前の職人になりたかったら、弟子入りをお勧めします。


竹の学校を卒業すれば、基本的な籠は作れるようになり、竹の学校の先生から、しっかり技術を学び、マーケティングの先生からは経営は習っているとは思います。

でも。ここで自営を始めるのは、難しいと僕は思います。竹の学校で習うことは、あくまでも基礎を学んだ状態だと思ってください。

なぜ?

それは売れる商品を作ってお金を稼げなければ潰れてしまうからです。商品を売ろうとしても簡単には売れません。仮に売れる商品を開発出来ても、技術、生産力が必要です。作った物が全て売れても生計を立てれるだけの生産力が必要です。

自力、自己流で頑張るのは良いことですが、はっきり言って効率が悪いです。工芸でお金を稼ぎ、生きてきた本物の職人さんの元で習えば、その職人さんの物作りのノウハウをいただけるのです。その職人さんの歴史とも言える本物の技術、考え方を自分の中にインストール出来るのです。僕の場合、師匠は三代続く竹細工の家です。130年の歴史のある技術でした。僕は師匠の元で5年間修行させてもらいました。

この師匠の技術、歴史、考え方をいただけました。もしあの時、師匠の所に弟子入りしてなければ、今の僕は無いと思います。仮にあの時、弟子入りせずに自己流でやっていたら、今現在の僕が作っている籠を作れるようになるには、後100年かかると思います。それぐらい差があると思います。

だから、工芸の世界で生きていくには、プロの職人さんから習うのが一番の近道なのです。

誰かに習うということは大事なこと


本物の職人になりたければ、まず、訓練センターや工芸の学校などで、しっかりと先生から技術を習うことです。ここで大事なことは、先生を尊敬して習う気持が大切です。ある程度作れるようになると自己主張して先生の言うことを聞かなくなる人がいたりしますが、これは問題外ですね。

工芸の道で生きていくには、先人の教えを大切にすると良いと思います。

まずは、目標とする職人さんを見つけましょう


目標となる職人さんが決まりましたら、弟子入りのお願いをしましょう。いきなり行っても断られる事が多いと思います。まずは自分の事を知ってもらいましょう。僕の場合は、学校以外の時間に後継者育成事業で師匠に習う機会がありましたので、弟子入り出来ました。

たとえ、その職人さんから弟子入りを断られても、「給料は要らないので、教えてください」位の情熱がないと職人になるのは難しいでしょう。

まとめ

まず、目標とする職人さんを見つけて、その職人さんから習うことで、職人になれる可能性が高まる。自己流より断然早く、技術、考え方を学べる。




この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか? 気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!