Hyper Vについて
Hyper V（ハイパーファイブ）、ハイパーシステムについて
ハイパーシステムとは、ルミエール社が特許を取得したシザーの切れ味の向上とスムーズな開閉感を実現した画期的なシザーのネジ周辺の仕組みです。
Hyper Vとは、ハイパーシステムの5代目ということで”Hyper V”名付けられました。
ハイパーシステムとは、静刃側から動刃へと橋渡しされた金属プレートと開閉の精度を高めるために触点をなくし高度なベアリングシステムで組み合わされたシステムです。
金属プレートのことを、ハイパープレートと言います。
ハイパーシステムの特徴は、金属プレートが搭載されと無触点であることです。
ハイパーシステムの特徴その１，ハイパープレート
左の写真はハイパープレートを搭載されたシザー、右の写真は手廻し式ネジの下に金属プレートを搭載された昔のシザーに多いスタイルのシザー。
ハイパープレートは、静刃側から動刃側に金属プレートが橋渡しされているのが目で見て分かる最大の特徴で、この橋渡しされた金属プレートが従来の他のシザーでは及ばない大きな力を生み出します。
赤い大きな楕円で囲まれている箇所がハイパープレート並びにハイパーシステムです。
静刃側で蓋ネジで固定され、動刃側の刃とハンドルの境目の箇所に噛むように設置されています。
赤矢印のようにシザーを閉じますとハイパープレートが作用し、太赤丸の箇所の静刃と動刃が強く接するようになります。
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これがハイパーシステムから得られる最大のメリットであり最大の特徴でもあります。
ハイパーシステムの特徴その２、ネジのシステムと無触点
ネジのシステムについて
ハイパーシステムのネジの構造ですが、静刃側・動刃側共に精密技術でネジ穴（ザグリ）を開け２つのベアリングを用いて、二枚の刃が高度なレベルで合わさるように開閉がスムーズになるように設計されています。
分解するとわかりますが、パーツが多くこれらがネジ穴内（ザグリ）で隙間なく精密に収められています。
一度分解すると元通りパーツを組んで組み立てないとネジを締めることがことが出来ず、他の研屋さんに出すと組み立てが出来なくなるというケースが多く、とても難しいシザーです。
下の写真は、スラストベアリング
無触点について
無触点のシザーとは、まさに触点が無い構造で設計されたシザー。
通常鋏で物体を切るということは、二枚の刃で物体を断ち切ろうとしますと二枚の刃が物体から反発受け、二枚の刃が開こうとします。
その際、ネジの後方で刃材が触れ合っている箇所を”触点”といい、触点が二枚の刃が受けた反発を押し返すような働きをします。
二枚の刃材の赤で囲っている箇所で触れ合っている状態が触点というのかもしれません。
ハイパーシステムは、触点が無い代わりにハイパープレートで反対側の刃材を押し付けるますので、通常の触点から得られる力よりもバネのきいた力強さが得られます。
この点がハイパーシステムの最大の特徴です。
HyperVシリーズの使用にあたっての注意点
高精度で造られ強い力を生み出すハイパーシステムですが、使用されるにあたって注意点があります。
その強さ故に生じる問題があります。
しかし、この問題を乗り越えハイパーシステムの効果を理解していただければ、他では手に入れられない最高の武器、もしくはこの上ないパートナーになります。
シザーの持ち方として、上の写真のように赤丸の部分に親指の腹を軽く触れるように持ちます。
上の写真（左）のように、静刃側のハンドルを人差し指から薬指を巻き込むように構えますと、動刃側の指穴に対して親指が支え棒の様になり、押し切りの構えになります。
押し切りをされると二枚の刃の摩擦を強くなり、早い段階で刃線上の刃が磨滅してしまいます。
長い間研ぎに出さず、切れない状態でシザーをお使いになっている方に押し切りの傾向が見られます。
上の写真（左）は、親指が赤矢印方向に力を加えて閉じようとしてします。
ハイパーシステムはハイパープレートによって二枚の刃に対してサポートするように力が加わりますので、左の写真の様な開閉時の力感でハイパーシステムのシザーをお使いになりますと、刃線の刃はたちまち磨滅し刃絡みを起こします。
ハイパーシステム搭載のシザーをお使いになる際は、右の写真のように親指を上下方向だけに動かす力感でお使いいただけると、ハイパーシステムの効果が得られます。
HyperVのメリット
従来のシザーより長切れする。
製造時に高い精度が求められるため、安定して開閉感で使用できる。
シザーの重量が軽いのに、力強い切れ味が求められる
髪の毛を挟んだ瞬間から、髪の毛をしっかり掴んで切りはじめられます。
刃先先端の閉じる力も強いので、髪の毛を逃がさず切り終えることが出来る。
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