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つつじ荘から見ていた、夕焼けと雷

夏も終わりに向かっていたある日、
東京から1人の友人が訪ねてきた。

夕焼けを見に行こうと、
直島でも空と海が広い砂浜へ向かう。

お盆を過ぎたとは言え、
海外の旅行客を中心にまだまだ人が泳いでいる。

厚い雲の向こう側に陽が沈んでいくと、
まばゆい光景が現れた。

太陽は見えない。
だけど、あそこに確実にある。

オレンジに染まる景色を、
僕たちはただただ眺めていた。


夕焼けが小さくなっていく中、
反対側の空がたびたび光った。



雷だ。



何度も何度も空に龍が現れる。

気がつくと、友人の姿は見えなかった。


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