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おいしさをデザインする。vol.7

なんだかんだで7回目。

いつも楽しみにしてます!と声をかけてもらいました!(嬉しい)

前回はこちら。

今回はせっかくなので、今週末に発売するMr. CHEESECAKE Oribeについて話をします。今回は初めて抹茶を使った和風のフレーバーで、かなり試行錯誤して作りました。

抹茶という概念


抹茶といえば日本の代表的なフレーバーで、海外でも人気があるのはみなさんご存知だと思います。しかし抹茶の本来の味わいとは何か?を知っている人はそう多くないでしょう。抹茶はランクによって味わいも価格も違うので、体験してみないとわからない世界があります。

僕も正式な茶会には参加したことがありませんが、レストラン時代から茶園の方との繋がりがあり、様々な茶を飲む機会はありました。その中で抹茶は香り高く深い旨みのあるものなのだと実感していたのです。

一般的なスイーツに使われる抹茶はそこまでランクの高いものではない場合が多く、その多くは苦味が強いものがほとんどです。そしてそれによって一般の方の抹茶のイメージは苦味のあるものという認識ではないでしょうか?

もちろん苦味渋みも抹茶の1つの要素ですが、本来は香りと旨味が良いもので、苦味はそれほど前に出てきません。茶自体は本当に多くの香り成分を持っており、薔薇のような香りや柑橘の香り、スパイスの香りにロースト香と多種多様です。だからこそ、その香りをどうやって引き出すか?が大切になります。

僕はOribeを作ろうと思った時点で抹茶の選定から始めました。とはいえそこまで多くの品種もわからず知識もなかったので、tea roomの岩本くんに相談して話を進めました。


イメージする香りはなんなのか?


抹茶をオーダーするにあたり、イメージの共有をしました。ざっくりと使いたいアイテムと目指す香りの方向性を伝えた上でのディスカッションをして、それに合わせたブレンドを提案してもらい、何度も味見をしました。

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新しい料理人の働き方から、個人でどう生きていくか、どう価値を生みだしていくかを色々な視点で書き綴ります。月3~4回ほどの更新なので、定期購読がお勧めです。

曜日や時間、場所に捕らわれずに料理を自由に表現するためにレストランを辞めた料理人の働き方を変えていく奮闘記。 これから増えていくだろう料理…

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