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新ブランドローンチします!

2018年にスタートしたMr. CHEESECAKE。レストランの小さなキッチンで生まれたこのブランドは、多くの方の応援とスタッフ全員の努力を糧に少しずつ成長してきました。そして会社としても5年目になり、さまざまな変化の中で新しい挑戦もたくさんしてきています。

そんな中、株式会社Mr. CHEESECAKE は新ブランド『ETEL』をローンチさせていただきます。

ETELは焼き菓子をメインとしたブランドです。最初のプロダクトはフィナンシェになります!


ETELという名前は、英語で本質的という意味のessentialとラテン語でを意味するiterという単語を組み合わせた造語です。

このブランドを考える際に、どのようなお菓子を作りたいかを改めて考え直しました。当たり前で身近な焼き菓子、誰でも簡単に作れ、優しさのあるお菓子。そんな身近なお菓子だからこそ、改めて素材や配合を見直し、自分の感性でスパイスやお茶を組み合わせ、僕たちが考える本質的でここにしかない味わいを生み出すことに挑戦しました。

フィナンシェもそうですが、焼き菓子を色々と作る中で、ほんの少しのこだわりの連続で、素材から引き出される食感や香りは違ったものになり、理想を追い求めた先に見える、奥深い焼き菓子の世界がとても楽しく、美しいと感じました。そんな焼き菓子の世界を一緒に旅するかのように、体験してもらえたらなと思っています。




ETELのフィナンシェの特徴は、潤いのある食感です。

焼き菓子に潤いという言葉はあまり使わないと思うのですが、潤いを感じるほどにしっとりと滑らかで、ETELのフィナンシェの最大の特徴です。

これはアーモンドパウダーの比率に由来します。一般的なフィナンシェは薄力粉とアーモンドパウダーの比率は1:1から1:1.2くらいでアーモンドパウダーが多く配合されます。

しかしETELのフィナンシェは1:3でアーモンドパウダーの比率が薄力粉の3倍です。これは数多く試作する中で僕が感じたアーモンドパウダーの最大値です。実は全てアーモンドパウダーでも作ってみたのですが、あまりおいしくなく、比率を調整しながらこの配合にたどり着きました。

一般的にフィナンシェは浮かせて軽さを出す作り方が多いと思うのですが、ETELのフィナンシェは配合的な理由もありますが浮かせません。浮かせて空気の層を作らなくてもしっとりと滑らかな事と、浮かないように優しく焼くことで、しっとりとジューシーで潤いのある食感を実現しています。



今回のフィナンシェは3種類のフレーバーでスタートします。

1つ目は、2019年のレセプションでもギフトで用意していたバニラトンカです。

バニラトンカ

Mr. CHEESECAKEでも定番の組み合わせで、フィナンシェの焦がしバターやアーモンドの香ばしい香りを、バニラとトンカ豆の甘く芳醇な香りが広げます。口に含んだ瞬間に広がる甘くコクのある香りは格別です。





2つ目は台湾の希少スパイスのマーガオを使ったフレーバーです。

マーガオ

マーガオは山椒とレモングラスを合わせたような柑橘系のすっきりとした香りのスパイスです。この香りを生かすために、焦がしバターではなく、澄ましバターとオリーブオイル、少しのヨーグルトを加えています。焼いても爽やかな香りの残るマーガオをぜひ体験してみてください。





3つ目は中国茶の武夷岩茶を使ったキャラメルウーロンです。

キャラメルウーロン

中国・福建省北部にあり、世界自然文化遺産でもある武夷山で取れる武夷岩茶は、ミネラル感があり、独特の香ばしさと旨味、スパイシーな香りがあります。この味わいと香りはフィナンシェとの相性がとても良い。香りを最大限に引き出すために、武夷岩茶を生クリームで煮出し、キャラメルクリームを作りフィナンシェに加えています。他にはない武夷岩茶を使ったフィナンシェをぜひ味わってみてください。


販売ページはこちらで、


インスタグラムのアカウントはこちらです!

https://www.instagram.com/etelofficial/



フレーバーもそうですが、フィナンシェと向き合う中で、形も変えました。ETELのフィナンシェは食感が特徴で、この食感を生かすために一般的なフィナンシェのイメージである長方形から楕円形に変えました。

理由としては、角の部分がどうしても焼き過ぎてしまい、食感が強く出てしまう長方形ではなく、全体の食感のバランスを活かせる楕円形にしたというところです。些細な部分なのですが、口の中での歯触りや、口溶けに影響があり、変更しました。

また、ETELのブランドイメージからも角のない柔らかなフォルムが最適だったという理由もあります。


楕円の丸く柔らかなイメージ




これまでMr. CHEESECAKEやTam Lab.という企画の中でも沢山のスイーツをお届けしてきましたが、Mr. CHEESECAKEという枠の中では表現しにくいものも増えてきているのが現状です。

Mr. CHEESECAKEのブランドのイメージや商品のイメージも確立されていく中で、もっと違う表現や届けたい世界観をあたらめて作りたいと思い、新しいブランドとしての商品の提案をさせていただければなと。

僕がMr. CHEESECAKEを始めた5年前。まだオンラインでスイーツを買うということが一般的ではなく、ましてや冷凍の高価格帯のケーキなど多くは無かった時代です。僕自身手探りで、一つひとつ改善解決を繰り返して、ブランドとしての歩みを進めてきました。


コロナ禍を経て、多くのレストランやパティスリーがオンラインでスイーツを販売するようになり、新しい文化が醸成されてきたと感じています。そして多くのブランドが生まれる中で、お客様の選択肢は増え、より一層魅力的な提案をし続けなければと、気合を入れ直しています。

自分でいうのもなんですが、Mr. CHEESECAKEは本当に良いブランドで、素晴らしい商品だと思っています。それはスタッフ全員のおかげであり、僕一人の力ではありません。

しかしそんなMr. CHEESECAKEも決して完璧ではなく、僕自身も課題感があり、解決できる問題とそうではない問題があると感じています。とりわけおいしさを優先するために解決できないことの一つが冷凍であること。あの食感は冷凍でないと成立しないのです。

しかし冷凍であるが故に、カットが大変だったり、手土産としては使いにくかったり(溶けてしまうので)。実体験として僕自身も感じています。しかしここはおいしさのために譲れないポイントで、Mr. CHEESECAKEの特徴でもあるので、解決はとても難しい問題です。

しかし新しいETELというブランドは焼き菓子メインであり、最初のプロダクトはフィナンシェなので、Mr. CHEESECAKEでは解決できない課題をクリアできる商品となりました。

コロナ禍も終わり、人々の交流が元に戻りつつあり、人と会う楽しさや大切さを実感するからこそ、自信を持って手渡しできるスイーツを作りました!

大切な人へのプレゼントでも、職場でシェアしてコーヒーブレイクを楽しむでも、現場への差し入れでも、いろんなシーンでその場を少しだけ幸せにしてくれると思います。

Mr. CHEESECAKEはもちろんのこと、新しく始まるETELのフィナンシェや、今後の焼き菓子のラインナップも、今まで以上においしさにこだわってお届けしていきたいと考えています。



Mr. CHEESECAKEを始めて5年。自分の環境も、世の中の環境も、変化が多く様々な感覚のアップデートも必要です。レストランでしか働いたことのなかった僕からすると、この5年は本当に課題ばかりでがむしゃらに走ってきました。至らないところも多々あります。

しかし、僕に出来ることはおいしさを生み出すことで、それ以外で世の中に貢献出来ることはほとんどありません。だからこそ、自分達らしい、ここにしかないおいしさを追求して、多くの方達へお届けしていきたいと思います。

みなさま、Mr. CHEESECAKEと共にETELもよろしくお願いいたします!!!


皆様の優しさに救われてます泣