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宗一郎 能あそび

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観世流シテ方・林宗一郎が、演者目線でご案内する能楽講座。2016年より弘道館でレギュラー開催。お話と実演、時にはゲストとのトークも交え、能とあそぶひと時を、お楽しみください(企画…
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#修羅物

能の「男」は、動かずに語る(実験映像あり)

2019年4月開催の「宗一郎 能あそび」のダイジェストです。(構成:沢田眉香子 ヘッダー写真:上杉遥 会場写真:河原司) テーマは「修羅編〜『男』戦によってあらわになる人間の本性、世の不条理」3。能の「五番立」と呼ばれる上演形式「神・男・女・狂・鬼」のうちの二番め「男」は、その多くが「修羅物」つまり、戦いに生きて死んだ、武者の亡霊が主人公の話。男たちは舞台で何を訴えているのでしょうか? ■葛桶は、上から目線の指定席さてさて、ここからが今回の本題です。この数々の武将たちが、

勝っても地獄。能の男が墜ちる「修羅道」

2019年4月開催の「宗一郎 能あそび」のダイジェストコラムです。(構成:沢田眉香子 ヘッダー写真:上杉遥 会場写真:河原司) テーマは「修羅編〜『男』戦によってあらわになる人間の本性、世の不条理」。能の「五番立」と呼ばれる上演形式「神・男・女・狂・鬼」のうちの二番目「男」は、その多くが「修羅物」つまり、戦いに生きて死んだ、武者の亡霊が主人公の話。男たちは舞台でなにを訴えているのでしょうか? お話の前に謡「大原御幸」をお聞きいただきます。 2019年4月開催。床の間には