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気づいていない、暮らしに寄り添う。ていねいな空間づくりに迫る【m-studio】

注文住宅をメインとする新潟市の工務店「m-studio(エム・スタジオ)」。
今回は、代表取締役の人見美奈子さんにインタビューさせてもらった。
お見積りから契約、着工、引き渡し、そしてメンテナンスまで一貫して人見さんが対応するというエム・スタジオ。お話を伺うなかで、空間づくりへの熱いこだわりと、他の工務店にはない魅力が見えてきた。
(聞き手・小林紘大/小野寺 美咲)

https://www.instagram.com/m_studio.niigata/


「目の届かない工程がない」理由

日のあたる部屋に、こだわりのキッチンカウンター。

人見さん(以下、人見) お客様のご要望とズレのある建築にはしたくない。スタッフと協力しつつ、必ず自分も全工程に携わります。

住宅業界歴33年。エム・スタジオを立ち上げる前は、色々な会社で資金計画、工事費の見積もり算出、現場対応など一通りのポジションを経験した。

注文住宅づくりは工程が多いため、基本的には担当者が分業して進めていく。担当者間の引き継ぎや情報共有も、スムーズな進行に欠かせないポイントになる。

人見  年間着工棟数を増やすと、建てた後のメンテナンスにまで手が回らなくなる。少数精鋭でひとつひとつの物件とていねいに向き合っていくのが、いい空間づくりにいちばん良いやり方だと思っています。

オレンジの照明。あたたかみがありつつ、洗練された印象

お客様と向き合う時、大切にしている3つのこと

小上がりをオーダーされるお客様も

①丁寧なヒアリングとリサーチ

人見 「こんな家にしたい」がある程度決まっている方もいれば、ざっくりしている方もいる。それを全部引き出して、とにかく調べつくします。小上がりがつくりたい、と言われたら居酒屋に行って高さを測ってきたり。

「これは見せたくない」
「ゴミ箱をここに置きたい」
「小上がりをつくりたい」などなど。
お客様のさまざまな要望を、まずはしっかりとヒアリング。
譲れないこだわりは分かりやすいが、腕が試されるのは、ざっくりとした「こんな家にできたらいいな」の部分だ。

情報不足や認識違いが多いと後の工程に響くので、ヒアリングは特に力を入れる。
新潟という土地柄、ウィンタースポーツやキャンプを楽しむ方も多い。バイクやゴルフなどの趣味などもお伺いし、住む方に寄り添った空間づくりを構想していく。

②考え抜き、提案すること

壁面や屋根の材質は耐久性と見栄え、どちらもとりたい

人見 お客様にお出しする提案は、私自身も納得できて、お客様にとってもよいものでなくちゃ。そういう気持ちで、毎回考えています。

カーテンや壁紙は何パターンか選んで提案することが多い。
その空間に合うものをピックアップしているので、お客様は好きなものを選ぶだけで、トータルデザインが完成する。
これも、見積もりをきっちりと把握している人見さんが担当するため、予算内で提案してくれる。

ある住宅で、こんなことがあった。
お客様が「どこかに使いたい」と希望していた床材があった。しかし値が張る素材だったため、結局他の床材で対応することに。
しかし、想定よりも予算内に費用が収まったため、玄関部分にその床材を使用。内覧会でご覧になったお客様は大喜びで、嬉しいサプライズとなった。
お客様との信頼関係ができているからこそ、「本当に喜んでいただけるにはどうつくるべきか?」を考え、提案し、形にできる。

③培った技術と知識

色味のある壁紙が優しい印象に

人見 「そんな提案してもらえたのは、はじめて」とお客様に喜んでいただけた時、間違ってなかったんだなと思える。私たちのつよいモチベーションになっています。

お客様の快適な空間を形にする力が、エム・スタジオにはある。

それは、建材(建築用の材料)が集められている倉庫に出向いたり、一度建てた住宅にはメンテナンスに行ったりと、足を運んで培ってきた経験から得た力だ。

「予算の都合で諦める」だけで終わらない

使いやすく、掃除しやすい空間が、長く愛される

人見 お客様と駆け引きをしたり、納得できないまま我慢させてしまうのは違う。適正な価格を誠実に提示して、ご納得していただきながら進行しています。

お客様によって、クオリティのご要望がある。キッチンやお風呂など、それぞれの「絶対に落としたくないところ」は抑えるのが基本だ。
その上で、どこにお金を出せるか/出すべきだと考えているかをヒアリングしながらすり合わせていく。

お客様との見積の打ち合わせでは、毎回マイナスメニューも作るのだという。
ご要望通りの見積もりと、各所の予算を抑えていくらになるかが分かるマイナスメニュー。
それぞれを見比べて、いちばん良い形にしていくのが人見さんの仕事だ。


楽しみながら、空間をデザインし続ける

人見さんが生き生きと話す様子から、クリエイターとしても家づくりを楽しんでいるのがよく分かる。それをお客様も感じていて、信頼を寄せているからこそ、素材や家具の選定を「全部任せたい」と言われることも多いのだろう。

人見 住宅、というかその空間に対して、どうすればおさまりがよくなるかをずっと考えてますね。空間の中にご要望を詰めていく。家具や生活用品が入ることも想定する必要があるし、ただ要望を叶えただけだと居心地の悪い空間になることもあるから、心地よく愛着の湧く空間になるように、整えたい。



エム・スタジオでは今後も、人見さんが一貫して携わる現在のスタイルは変えずに、年間3棟程度を目安に着工予定だ。

人見 起業したばかりのエム・スタジオを安定させたあとは、建築以外の展望もあるんです。
ひとつには、起業家やフリーランス向けのレンタルルームをオープンさせつつ、住宅はもちろん、さまざまな形で心地よい空間づくりを続けていきたいと思っています。


コウダイコメント☻
 いつも前向きで明るい人見さん。コメント。住まいづくりに向き合う姿勢にメインでインタビューはまとめましたが、他にも人見さんには、趣味がたくさん。笑。ワイン、バイク、ネコ、、、とっても面白いので、一緒にお酒を飲んでいるとついつい時間を忘れてしまいます。きっと打ち合わせしているお客様もそんな気持ちなのかなと想像してします。

3/26まで新潟市内でオープンハウスを開催中です。

エムスタジオの最新情報は、インスタグラムをチェック!

https://www.instagram.com/m_studio.niigata/?hl=ja


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