法務の仕事を早くするためには

法務の仕事を早く処理する人と、そうでない人の違いを考えてみた。

相談や契約チェックの法務業務の場合は、
1.事案・背景・相談内容の理解
2.論点の検討
3.解決方法、対応の提示、文案の作成

のステップを経るが、このサイクルを早くするには、以下が必要と考える。

  • 1はあらかじめよく起こること、起こりそうなことをインプットしておく

  • 2と3は典型的なパターンをインプット、整理しておく

  • 相談が来た際は、2と3について仮説を立てておく

ようするにストックと仮説思考、事前準備がものをいう。

1のインプットは、相談のデータベースからでも、書籍からでもニュースからでも何でもいい。

仮説を立てられるようになるには、個別の対応の抽象化が必要である。

抽象化のために、以下について簡単にでも文章にしてまとめておくのが良い。頭で振り返るだけでなく、文章にすることで精度が上がる。

  • 対応が終わった後、今回の事案における上記1、2、3

  • 今回の対応で良かったこと、上手くいったこと、手間がかかったこと、その原因、どうすればよかったか、相手の反応が良かったフレーズ、悪かったフレーズ

これらをやらず、1、2、3を来たときに、出たとこ勝負でやっていると、時間がかかる。

「〇〇ゼミでやったところだ!」の状態にしておくのが理想。

後は、細かい方法論。

  • いかに素早く過去の事例を探しあてるか(検索のスピード)

は、使いやすいデータベースを作る、が方法になる。(エクセルはお勧めしないが、多くの場合は専用のシステムを入れることもできないだろうから仕方ない)

  • いかに素早く回答を作成するか(場合によっては流用)

は、プレイブックやテンプレート(文章だけでなく図表も含め)を作成しておく、が方法になる。

他には

  • あらかじめよく問題になること、対応方法の周知をしておいて、持ち込まれる数を減らす、持ち込まれ方の品質を上げる

がある。

受け身で仕事をやっていては、受け身の仕事すらできない。

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