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【神社参拝記録】八重垣神社の話

 皆様は『八重垣神社』をご存知だろうか。
 八重垣神社は、島根県松江市にある神社である。島根の神社と言えば真っ先に『出雲大社』が浮かぶ方が多いかもしれないが、実はこの『八重垣神社』も出雲大社と同じく縁結びで有名な神社なのだ。

 島根に出張に行ける運びとなり、しかも丸一日空き時間まであるという状況になった私は、真っ先に出雲大社へ参拝に行く計画を立てた。しかしその折、友達に八重垣神社にもぜひ行ってみて!と強く勧められたのである。
 とても良い神社だから、という言葉に惹かれて実際に参拝したため、今回も私なりにその時の参拝記録を書いていきたい。なお、参拝したのは昨年9月頃となるため、直近の状況ではない点はご了承頂ければと思う。

【八重垣神社とは】

主祭神:素盞嗚尊(すさのおのみこと)
    稲田姫命(いなだひめのみこと)
御子神:大国主命(おおくにぬしのみこと)
    青幡佐久佐日古命(あおはたさくさひこのみこと)

 旧称「佐久佐神社」で、この地では八岐大蛇退治の後に素盞嗚尊と稲田姫が結ばれたという伝承があるとのこと。そうして夫婦となった二柱を主祭神とした八重垣神社は、夫婦円満良縁結びにご利益があると言われているのである。

 なぜ『八重垣』なのかと言えば、それは八岐大蛇を退治する際に素盞嗚尊が稲田姫を佐草の里の大杉(奥の院)を中心に八重垣を造って隠したこと。そして退治の後、稲田姫を妻として迎える際に「八雲立つ 出雲八重垣 妻込みに 八重垣造る 其の八重垣を」という喜びの歌を詠ったことが由来となっているのだとか。
 そんな八重垣神社の奥の院には、稲田姫が隠れている最中に姿見としても使ったとされる『鏡の池』がある。後程どのようなものか詳細を記載するが、そこで一風変わった良縁占いをすることもできる。

【八重垣神社に至るまで】

 参拝当日、天気は曇のち雨の予報だったのだが、私が出掛けた朝の時間帯は奇跡的に晴れ間が見えていた。
 アクセスの手段が車かバスに限られていたため、松江駅で路線バスに乗り込んで八重垣神社へと向かう(徒歩だと一時間近く掛かるのようなので流石に断念した)。朝の時間帯だったこともあってか乗客は少なく、のんびりバスに揺られること20分程で目的地へ到着した。

 ちなみに、もし時間に余裕がないという場合はここで帰りのバスの時間を確認した方が良いかもしれない。昼間の時間帯は大体30分置きに来る感じになるので、意外と時間を持て余す可能性があるためである。


【八重垣神社】

 八重垣神社の正面に立つと、写真の通り厳かな雰囲気の漂う境内の様子が伺える。鳥居の奥に見えているのが随神門と拝殿である。

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 ちなみに、この神社の狛犬さんは下の写真のように時代を感じさせる外見になっている。参拝に訪れる多くの人々を、長い間ここでずっと迎えてきたのだろうと思うと、何だかとても感慨深い気持ちになった。

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 さて、その先はいよいよ拝殿である。
 予報の曇のち雨とは??と言いたくなる程に綺麗な青空となり、たまたま誰も居ない拝殿でゆっくりと参拝できるという幸運にも恵まれ、大変嬉しかった記憶がある。拝殿は太い注連縄が印象的で、厳かで風格が感じられる造りだった。ちなみに私はこの時点で八重垣神社が大好きになっていた。

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 拝殿向かって右側には社務所と神札授与所があり、そこで御朱印をお願いすると番号が書かれた札を手渡された。曰く、「お帰りの際にお立ち寄り下さい」とのことだったので、私は早速噂の『鏡の池』のある『奥の院 佐久佐女の森』へと向かった。


【鏡の池】

 『奥の院 佐久佐女の森』は拝殿向かって左手の道を進んでいくと辿り着く場所で、その道中には『乙女杉』、森の中には『子宝杉』等もある。その場所は青々と茂った木々に囲まれており、清涼な雰囲気と木漏れ日を満喫することができるので、参拝時にはぜひゆっくりご堪能頂ければと思う。
 その森の一番奥に位置するのが写真の場所で、お待ちかねの『鏡の池』と呼ばれている場所になる。下の写真の奥に小さく見えるのは 『天鏡神社』で、こちらは稲田姫命をお祀りする神社となっている。

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 こちらの鏡の池、伝承では姿見として使ったというのもあるのだが、実際に近くで見るとまるで鏡面のようになっている。下の写真でも分かる通り、池を囲む木々を鏡のようにはっきりと反射していてとても綺麗だった。

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 ちなみにこの池の手前側にびっしりあったり奥の方にちらほらと沈んでいる白いものこそ、この鏡の池で行う縁占いで使用する占い用紙である。
 ここで行える縁占いは、神札授与所にて一枚百円で頂ける占い用紙を池に浮かべ、その上に硬貨(十円または百円)をそっと乗せて、それが沈む時間でご縁を判断する、という内容になっている。具体的には「早く沈めば(15分以内)縁が早く、遅く沈めば(30分以上)縁が遅く、近くで沈むと身近な人、遠くで沈むと遠方の人とご縁がある」のだそうだ。
 何というわくわくする占い方……!

 という訳で、私も予め頂いてきた占い用紙を池に浮かべてみる。
 すると瞬時に用紙に文字が浮かんできたため大変驚いたが、ささっと十円硬貨を置けば準備完了である。『望み事かなう』なんて素敵な言葉だな……と思っていたら、何と隣で占い始めた方々の用紙にはまったく別のことが書いてあった。用紙を浮かべた時点ですでに占いは始まっていたのである。
 ちなみに私の場合は、その場からまったく動かないままに4分程度で沈む結果となった。池を見る限り遠くに行くケースも実際ありそうなので、ぜひ参拝された方はこちらの占いもぜひして頂ければと思う。

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【御朱印】

 鏡の池での占いを終え、ゆっくり境内を散策してから社務所に戻り、番号の札を返して御朱印を頂いた。その時頂いた御朱印はこちらになる。

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 そうして神社での参拝を終えて帰路に……と思いきや、停留所で調べると丁度バスが行ったところで次まで30分程待たなければならないという自体に陥ったりもした。最初に時間を確認しておけば、と割と後悔したので皆様はぜひお気を付け頂ければと思う。
 

 以上が八重垣神社の記録になる。他にも紹介しきれない魅力の詰まった神社であったので、機会があればぜひご参拝を!と強く勧めたい。
 ちなみに実は帰路と言いつつ、そのまままっすぐ『出雲大社』へ向かい、更に『稲佐の浜』まで歩いて向かうというなかなかの強行軍をしていたため、それはまた別の記事で書く予定である。

 記録と感想をつらとらと綴るだけの内容にはなるが、興味を持って下さった方は次の神社参拝記録もお目通し頂けると大変嬉しく思う。

□関連note


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