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来週の読書リスト

① 『異邦人』

アルベール・カミュ 著 / 窪田啓作 訳

先日読んだこのnoteで紹介されていて、「あ、読みたい」と思った。

内容紹介を読むと、あまりのヤバさにドン引きする。しかし一度ページをめくると、その印象は一変する。もちろんヤバい人であることに変わりはないのだが、その言動は理解しがたいものばかりではない。時には妙に納得し、共感してしまうことも。かの有名な「太陽が眩しいから殺した」にもそれなりの背景事情があったりする。もしも我々が彼と同じ状況に置かれたら、人を殺さないと断言できるだろうか。彼を責められるだろうか。
世の不条理を描いたショッキングな内容、ユニークで不気味な人間描写、的確な情景描写がふんだんに盛り込まれており、短い作品でありながら超長編作品の数々を押さえて史上最高の小説に挙げられることも多い。読後の「すごいものを読んでしまった」感は未だに忘れられない。

図書館で予約しようと蔵書検索をかけたら全然ヒットしなくて困惑した。「異邦人」で検索しても「カミュ」でやっても出てこないのだ。かろうじてカミュの『ペスト』が二ページ目に出てきた程度。そんなことってあるの?!と思いながら「次へ」ボタンを押し続けたら、やっと待ち望んだ表紙が登場した。
謎のエラーに振り回されつつも、予約できたのでよしとしよう。

② 『第三の嘘』

アゴタ・クリストフ 著 / 堀茂樹 訳

『悪童日記』三部作の最後の作品。
一作目の『悪童日記』で得体の知れなさに突き落とされて、救いを求めて二作目の『ふたりの証拠』に迷い込んだ。
バラバラになった双子は再会できるのか。「ぼくら」は本当に二つだったのか。ぼくらに希望はあるのか。
わたしはアゴタ・クリストフの答えが知りたい。

③ 『むしろ、考える家事』

山崎ナオコーラ 著

予約の本を受け取りに図書館に入ると、返却されたばかりの図書が壁沿いのワゴン並べられている。見るともなしに見て、顔も知らない誰かが読むところを想像する。一通り物色してからカウンターで利用者カードを提示する。これがわたしの図書館ルーティン。

この本は、そのワゴン上で出合った。たまたま目が止まって、気づいたら利用者カードと一緒にカウンターに置いていた。
わたしが七年前に書いた卒論のタイトルは『家庭内労働の再編』だった。むしろ、考える家事。そんなの面白いに決まっている。


以下は、毎日少しずつ読んでいる本。変わり映えしなくてつまらないので、新しい本を加えてみた。

・『世界標準の経営理論』

入山章栄 著

#思考の練習帖 でせっせと学びを整理しているこの本。たぶん全部読破することはないだろうけれど、気になるところをつまみ食いしていくつもり。
びっくりするほど分厚いけれど、文章はやさしめ。いろいろな考え方を知るきっかけとして有効な一冊だと思う。

・『人生を狂わす名著50』

三宅香帆 著 / 今日マチ子 絵

この本を読んでいると、次から次へと読みたい本が増えてしまうので今は読み進めるのを自粛中。読みたい!の熱の冷めないうちに読み始めたいから。
今の進捗状況は、23/50。

・『〈責任〉の生成ー中動態と当事者研究』

國分功一郎、熊谷晋一郎 著

「中動態」は、わたしの仕事のひとつのキーワードだ。忘れちゃいけないから、『中動態の世界』は二度読んだ。でも時間が経つとまた曖昧になってしまう。
だから今度は、こっちを読んでみることにした。少しずつ、じっくりと。

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