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業務マニュアルを作ることで頭がいっぱいで、愛おしい

眠いのに、どうしても今日仕上げてしまいたくて、5時間半も残業してしまった。風、冷たすぎる。風、強すぎる。

今年度わたしが仕事で力を入れているプロジェクトが、業務マニュアルの作成だった。
『無印良品は、仕組みが9割』を読んで燃えたのがちょうど去年の今頃。マニュアル作りたいんですって力説して、じゃあやってみなよって言われて1年。

一人で抱え込むんじゃなくて、チームのなかでうまく仕事を割り振ってみんなで作っていこうって言われて、それこそがマニュアル作りの真骨頂だと思いながらも、どうにもうまくやれずに1年。

気がついたら年度末の足音が聞こえてきていて、なのに目の前のマニュアル(案)は思ってたんと違って、戸惑っていたのがここ数か月。

マニュアルの進捗悪いねって(もうちょっとオブラートに)言われて、マニュアルが機能していないって(これには異論がある)言われて、カチンときたのが数週間前。

『無印良品は、仕組みが9割』を再読して、また燃えたのが先週。

それで、マニュアルを猛烈に仕上げにかかっているのが、イマココ。

まあ我ながら結構単細胞な感情の起伏なのだけど。それはいいとして。
モリモリ書いていくうちに、わたしの作りたかったマニュアルの完成図が見えてきた気がする。

そもそもマニュアルを作る目的は、口伝の無数の仕事たちをはっきりと言語化して、標準化して、可視化して、共有することにある。
たとえば家事ひとつ取っても、「トイレ掃除をした」の中身は人によって違ったりする。便器はきれいにしたけど床は拭いていないとか、便座を持ち上げて隙間の尿石を取り除くところまでしないとニオイが残るとか。「トイレ掃除をした」の基準が揃っていないと、仕事の負担が偏ったり、不十分な仕上がりによって安心安全な生活環境づくりという目的が果たせなかったりしてしまうだろう。
トイレ掃除くらいって言うかもしれないけど、わたしたちの仕事はそういう小さなことの積み重ねなのだ。毎日やる家事ほど、細かく丁寧にゴールを共有したい。

マニュアルの目的は、誰のときでも同じクオリティを保てるということだけじゃない。
業務を標準化するということは、無駄を削ぎ落として洗練された仕事をするということでもある。業務の工程を見直して、もっとも効率的な「最強のトイレ掃除」を確立する。個人の知に留めておくのではなくて、チームで共有することで効果を最大化するのだ。
途方もない作業だけど、地道にこれを続けて行った先で、わたしたちは最強のチームになれると思うのだ。

だからまずは、毎日やることから。
今はまだわたしのやり方を言語化しただけだから、それを土台にしてほかの人たちの創意工夫を拾って、マニュアルをレベルアップさせていきたい。
マニュアル作りに完成はない。
なぜならマニュアルは常に更新されていくものだからだ。

次のステップは、マニュアルを更新する手続きの明確化(マニュアルが形骸化しないためにも、常に更新されつづける仕組みを作りたい)。そして、実際に新人育成でマニュアルを使用すること。厖大なマニュアルを渡されても引いてしまうだけだから、育成する側が同じことを教えられるように使っていきたい。使われてこそマニュアルだ。

試行錯誤しながら生み出したマニュアルは、まるで我が子みたいにかわいい。まだ途中だけど、まあずっと途中だけど。
チームのみんなにも愛でてもらえたらいいな。マニュアルを愛でるって意味わからないけど。
よーし、明日も進めちゃおう。

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