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すべての男は消耗品である
私のような、細胞レベルで村上龍作品が好きな人間は大いに笑えるエッセイ
常に痛快でテンポが良い 普通に生きていると
ここまで(いわゆる)悪口を公にするのは難しい
村上龍がいかに"変"なのかを徹底的に裏付けている 本当にどんな人生をこの人は送ってきたのだろうと考えることまでが楽しみ方のセットなのかもしれない
本書はタイトルの通り、男が消耗品であるということを断定し、逆説的に女についても述べている
良い女とか、馬鹿な女とか、その手のこと
そしてげんなりした気持ちを鼓舞することでなんとか、世間とのバランスを取る ユーモラスで、愛のある人だと思う
男(と女)を題材に、よくもここまで偏見に満ち溢れた体験談を広げていけるものだなあと感心すると同時に、このエッセイを自身の経験と重ね合わせることができずにどこかフィクションのことのように思える私は、まだまだ何も知らないな、と気付く
気付かなくても人生は豊かだけどね
一つの事象を分解し、再構築していくというのは
基本的にどの物書きも得意とすることだと思うけど(ポエムは除こう)村上龍作品は再構築の段階で
容赦のないイデオロギーを投入してくる
要はそれが偏見であり彼の偏見をとりわけ私は気に入っている
ああ、変な人で良かった もっと好きになれる
そもそも変な人じゃなかったら全く惹かれていなかったと思う
(人は常々"変"を求めるけども、その過程で常識と愛とユーモアのバランスを履き違えている"変"を創り出す人がいる これは論外で人間関係の棚卸しをする必要が出てくる さようなら・・・・
中途半端な"変"は可愛い この一種の脚色を試みる段階はおそらく多くの人が経験する 恥ずかしいけど私だってここに属していると思う とにもかくにもこれ以上"変"に憧れ、迂闊に手を出さないように気を付けよう)
「すべての男は消耗品である」ふふっと笑いたいときにおすすめです 皮肉好きな方はぜひ つまみを食べるみたいなペースで読むくらいが丁度いいです
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