TuesdayJSを使ってみた話
0.注意書き
この記事は2023/04/16時点での情報をもとに書いたものです。現在も活発に開発されているエンジンなので変化がある可能性があります
この記事は非公式なもので、私の主観的なものです。話半分で読んでください
1.TuesdayJSとは
「TuesdayJS」はKirill Live氏によって制作されたビジュアルノベルエンジンおよび制作ツールです。 ノベルゲームなどを手軽かつ直感的につくることができ、無償かつオープンソースなので商用・非商用どちらでも利用することができます。
比較的、最近できたエンジンであること、現在も新機能が追加され続けていることから、今後のさらなる発展が期待できます。
公式ページ
公式Twitterアカウント
https://twitter.com/TuesdayJS_vn
2.ざっくりとした感想
2023年3月ごろにの一作品制作するのに使用してみて感じたことは
「まだまだ未成熟・未開拓ではあるが、磨けば光る可能性を感じる」
という感じでした。
ノベルゲームエンジンといえば日本では「ティラノスクリプト」などが有名ですが、今回はそれらとも比較しながら長所、短所について紹介していこうと思います。
3.TuesdayJSの長所
[1]GUIが直感的である
TuesdayJSはGUIをマウスで操作してゲームを作ります。ノードどうしを繋げ、ストーリーを構成していきます。
多くのノベルゲームエンジンでは、独自のスクリプト言語をエディタソフトなどで編集して作る形式が多いですが、それもほぼ不要です。
プログラミングの知識が無くても、直感的に制作できるのは強みだと思います。
また、UIや画像の配置に関してもドラッグ操作で行う事ができます。
[2]軽い・低容量
本体の容量は非常にコンパクトで、作品の容量の大部分は画像や音声のデータになります。
長編作品を作る場合でも少ない容量でまとまりやすく、サーバーの負担を軽減することができるかと思います。
私の作った短編作品(1076文字/画像15枚/BGM7曲)の場合、作品全体で5.5MB、画像と音声を除いた状態だと66KBに収まりました。
これは他のエンジンと比べても、かなりコンパクトだと思います。
[3]拡張性が高い
JSやCSS、HTMLを使ってゲーム内の装飾やUI、処理を設計することができます。それぞれの言語の知識は必要となりますが、独自の機能や個性を追加することが可能です。
もちろん、それらを利用しなくてもノベルゲーム制作はできます。
[4]多言語対応がしやすい
ダイアログ翻訳支援ツールが用意されており、表からゲーム内の文章やUIの文字を変更することができます。
また、ゲーム内に設置する画像はそれぞれの言語に合わせて別の物を設定することができるので、一つの作品を沢山の言語圏の人に遊んでもらうことができます。
4.TuesdayJSの短所
[1]コミュニティが小規模
現在、ティラノスクリプトのノベコレのようなサイトはなく、日本での利用者はかなり少ない状態です。ふりーむなどのフリーゲーム投稿サイトで「TuesdayJS」と検索してみましたが、私と作者のKirill Live氏の作品しか見つかりませんでした(2023/04/16時点)
質問自体はKirill Live氏のSNSやitch.ioのページなどでKirill Live氏本人に行うことができますが、海外の方なので英語がメインで、敷居が高く感じることもあると思います。(日本語での質問でも回答していただけるようです。)
かくいう私も利用者を増やすためにこの記事を書いているところです。
今後の日本での利用者が増え、コミュニティが発展することを願います。
[2]公式wikiが不十分
公式wikiは英語で書かれています。チュートリアルのページに関しては日本語訳が行われていますが、他のページは英語のみです。
また、それらのページに関しても説明が不十分に感じます。
これに関しては今後の改善や非公式日本語wiki、有志による解説の登場を期待したいです。
(私も余裕があれば解説記事を投稿したいと思っています。)
[3]機能が少ない
ノベルゲームに必要な機能は一通り揃っていると思いますが、アニメーションやエフェクトに関しては、あまりありません。
もし必要な場合は自分でJSやCSSを用いて作ることになると思います。
現在も様々な機能が追加されているため、今後その辺りも充実していく可能性は高いですが、現状としては短所となっています。
[4]出力形式が少ない
制作ツール自体はWindows、Mac、Linux、androidとかなり幅広く対応していますが、出力先は現状HTML5しかありません。
そのためデスクトップアプリとして配布する場合はElectronなどを利用して、変換してやる必要があります。
現在の状態でもブラウザ上で動くため、Webサイトなどに置けばスマホからもPCからも遊べますが、家庭用ゲーム機などへの移植や大規模だったり高度な処理能力だったりを必要とするゲームの制作は難しいです。
画像や音声をbase64形式に変換して全てHTMLファイルに組み込むという、一風変わった機能もありますが、あまり推奨されていない感じです。
5.まぁとりあえずダウンロードしてみようや
TuesdayJSは以下のページからダウンロードすることができます。
ダウンロードの手順を説明するので、ぜひダウンロードしてみてください(無料なので、お試しだけでも)
1.公式ページの「いますぐダウンロード」をクリックする。
その後、以下のような画面が出ると思います。「寄付してぇ!」という人は寄付を、「いや、本体だけで良いッス」という人は「支援しないでダウンロードする」をクリックしてください。
他にいくつかあるTuesdayJSをダウンロードできるサイトでは普通に無料で配布しているので、無料でダウンロードすることに負い目を感じる必要はないと思います。(こんなこと言っていいのか分からんけど)
2.色々種類がある中から自分の環境に適したものを選ぶ。
JAというものが日本語版です
それぞれの種類の違いは以下の感じです
・web_recommend版
公式ページにあるオンラインエディターをローカルで動かせるようにしたものです。わざわざこれをダウンロードして使う必要はないと思います。
・android.apk版
android上で野良アプリとして動作するバージョンです。私はandroidユーザーではないので、詳しいことはわかりません。ごめんなさい。
・mac.dmg版
Mac上で動くバージョンです。こちらも使ったことがないのですが、お そらくWindows版と同じだと思います。
・win.zip版
Windows上で動作するバージョンです。私もこのバージョンを利用しています。
3.ダウンロードしたものを解凍する
4.ファイル中にある実行ファイル(.exeなど)を起動させる
以上で、ダウンロード作業はおしまいです。
6.まとめ
TuesdayJSは比較的新しいエンジンであるがゆえに、まだまだ利用者が少なく、情報も少ないです。
みなさんがこの記事を通して、TuesdayJSに興味を持ち、開拓していってくだされば幸いです。
一応私が作った拙作のリンクも貼っておくので、参考になれば幸いです。
私は絵が下手&デザイン能力皆無なので、皆さんならTuesdayJSの魅力をさらに引き出すことができると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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