青春って、限りあるものだと思っていた。
『毎日忙しいでしょうが、頑張れ頑張れ。
青春です。
お返事いいからね。』
小学3年生のときの担任の先生。
おさげが似合う、痩せっぽっちだけどきゃちきゃちした、おばちゃん先生。
今いくつなんだろう?
定年は超えていると思う。
小学校には木金だけ行ってるみたいだけど。
社会人になって、実家から離れて暮らし始めて、
それから卒業制作としてつくった映画の劇場公開が迫って
正直なところ
てんてこまい という言葉がよく似合う状況。
それでも毎日はつづくから
疲れた顔にはなりたくなくて。
『毎日忙しいでしょうが、頑張れ頑張れ。
青春です。お返事いいからね。』
この一言にどれだけの思いやりが込められているんだろう。
それから気づく。
そっかわたしいま、青春なんだ。
朝、電車に揺られながらちょっと泣いた。
もうすぐ駅に着く。
幼なじみからもらったマリメッコの靴下を履いて、今日の青春をまっとうする。
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