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自分の仕事の意義とは?

Diary 0317 2024

またしばらく筆が進まず、気がつけば3月も後半に差し掛かった。今年は三寒四温が極端で真冬のような寒い日の翌日には春の陽気になったり、冷たい雨の日が続いたりで、直近は結構目まぐるしい天候だった。

仕事はというと、この2週間でハイクラス人材2名(どちらも年収2000万以上)の候補者の結果が出るタイミングだったので、そこは緊張感があった。結果1名はオファーが出たものの、他社に決めたので、成約ならず。もう1名は2次面接で手応えが良かったものの、お見送りとなってしまい、結論2名とも成約に至らずという結果となってしまった。2名決まっていたら、1名あたり1800万円程度の売上だったので、2名で3600万円の売上という金額的にも相当なインパクトある案件であった。

気持ち的には、今は割と落ち着いていて、仕方ないなという感じ。出来ることはやったし、もちろん反省点や改善点もある。3600万円が決まっていれば、事業的には相当有り難いし、まさに天にも昇る想いになるだろうなと、淡い期待を持ちつつも、決まらなかった時に大きく落胆する恐れがあるので、ダメもとくらいの気持ちではいた。これは各候補者とのやりとりや企業とのネゴに対して、緩い気持ちでやるということでは全くなくて、仕事自体はもちろんベストを尽くし切った上で、結果に対してあまりこだわりをあえて持たないようにしたという感じ。

まぁそんな感じで期待感と緊張感と一瞬の大きな落胆、そして最後に負けた後の謎の清々しさのような気持ちが混じる感覚を持って、この週末に突入した。

一方で良いニュースもある。今まで技術系はソフトウェアエンジニアに絞って、メカ系にはアプローチしていなかったが、この領域でも需要があることに気がつき、メカ系の候補者に集中的にアプローチし、面談も進み応募も進んでいる。この領域で結果が出始めれば、面白いことになる。それこそ自分の古巣の日立製作所や同様の大手日系製造業のアラフォーのメカエンジニアの候補者と10名くらい面談できて、5名応募につながり、3名は書類選考通過、2名書類選考結果待ちという状況。

この領域は候補者のスキルやポテンシャルに対して給与が見合っていないと感じる。またスキルセットを活かし切るようなアサインメントが行われていないケースも多く、多くの候補者が燻り(くすぶり)感を持っていると感じた。旧帝大、早慶など日本のトップ大学の理系の大学院を出て企業に入り、1社で15年近く働いてきて、概ね年収が900~1200万程度。待遇が悪いわけではないのだけれども、上の世代も多く、ここからの昇格は、実力以外に部署やグループで少し上の人材が出世渋滞していないか?事業方針が注力領域に設定されているか?などなど自分の力ではどうにもならない世界が待っている。

そんな中で、学ぶことは一通り学んだし、アウトプットも出してきた。そして40歳という年齢は決して若くはないが、着地を考え出すほど老いていないし、体力も気力もまだまだバリバリある。もっと自分の力を伸ばしたり、発揮できる環境があるのでは?と真剣に考えるタイミングなのだ。30歳前後でもそういうタイミングもあるが、そのタイミングで一心不乱に現職に打ち込んだ人たちにとっては、40歳前後にそういうタイミングが来るのかもしれない。

ここのクラスの候補者と話すのは本当に面白い。同世代というのもり共感が持てる上に、皆それぞれミドルとしてふさわしい骨太な経験を持っている。ある意味コンサルにもう少し早いタイミングで転職していたら、今の年収は間違いなく1.5倍程度にはなっているだろうなという人たちばかりだ。

日系企業はこのレイヤーに対して、実力に見合うアサインメントと給与を出さない限り、人材流出は止められないと思う。このような日系企業から外資コンサル(日系コンサルも含めて)に転職支援することは、日本企業にとっては損失で、ひいては日本国全体にもマイナス影響があるのでは?ということなのか?と自問してみたんだが、成長分野への労働移動が起こり、生産性が上がって、個人給与も上がっていくことに繋がるので、個人に対しても、国全体に対しても+影響につながっている。人材を失った日系企業に対しては、適切なレベルの人材流動性のある市場に日本が変わっていくことで、人材確保に対する考え方や施策へのイノベーションを誘引することになる。

企業は人なりというくらいなので、良い人材をどう採用し、どうリテンション(継続的に働いてもらう)させていくかということは企業においての至上命題であるし、少子高齢化による労働人口の減少、外国への優秀人材の流出というような環境で、日系企業の人事戦略は事業戦略と同等レベルで重要になってきている。

話が少し大きくなりすぎてしまったけど、

「人材流動性を高め、成長分野への労働移動を促進し、国全体の競争力を高めGDP向上に寄与していく。それと同時に個人の新たな人生のチャレンジの分岐点に立ち会いきっかけを作る。」

今やっている仕事の意義やミッションを改めて言語化するとこのようなことだろう。個人としっかり向き合いながら、抽象度の高い意義も心に留めて仕事に打ち込むことって大事だと思う。

ピラミッドの話を思い出した。人生を通してずっと巨大な石を運んでいる人に、あなたの仕事は何か?と聞いた時に、ある人は、「石を運んでいるだけ」と答えて、別の人は「ピラミッドを作っている」と語った。自分の仕事に対する向き合い方や、意味づけ、そういうことも少し考えられるようになってきたのは、売上が立つようになったからだと思う。これまでは正直そんな余裕は1ミクロンもなかった。今日明日食べていくため。キャッシュアウトしないため。

まだまだ全然余裕もないし、気持ちも相変わらずしゃかりきに必死こいてわちゃわちゃしているんだけど、こんな自分の変化に気がついた今日この頃。



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