夕暮れのゆうき
背中を照らす夕日。
道の上に落ちた母と子の
長い影が重なり合う。
夕日のぬくもりも加わって
手をにぎると温かい。
わけもなく泣きそうになるのは
ふわり、上衣をかけてくれるような
そんな夕日が背にあるから。
ちょっぴりせつないけれど
わたしの視線の先で
きみの小さくほほ笑むしぐさに
明日へののぞみが生まれてくる。
それが欲であっても、夢であっても
それは重要でなく
ただそのこゝろを
ゆうき、と呼びたくて。
数えきれないほど見ている夕焼けなのに
姿が見えるとやっぱりうれしい。
だから今を愛してゆこう。
また訪れる輝きを見たいから。
一緒に帰ろう。
二人の長い影と
帰りたいと思う里ごゝろと
生まれたゆうきを抱いて。
きらきら朝はこちらに。
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