インターン珠美 2021.12.6
右手の人差し指にて
現在3匹ほど、飼っています。
ささちゃん
くーちゃん
れっちゃん
3匹合わせて、ささくれです。
こんばんは 🌖
インターン生の珠美です。
幼い頃はささくれを見つけるたびに剥がそうとして
何度も痛い思いをしました。
あのときは、なんて邪魔なんだ!と感じていたものが
今となってはもはや、なんというか
愛おしいのです。
ピヨンピヨンと四方八方に頭を並べて
世界に何かを主張する2ミリの存在。
なんか自分の指先で生きてるみたいだなあとか
そんなことを考えるたびに
自分が今かなり暇なんだということに
気づきます。
普通に皮膚の死骸なのに、
なんか飼ってる気になってしまうのです。
なんとかしてできるだけ長い時間
指先でこの3匹を飼い続けたいと思って
かばんの中からお財布を取るときに
あえて左手を使う、なんてことをしてみたりします。
それはたぶん
家に帰るまで石ころを蹴り続けていたような
10歳のときの気持ちに似ているのです。
ささくれをペットにする、
こういう生産性のないことを
ひたすら考える時間が私は好きです。
ふと誰かに言ったときに
共感されてもされなくても
どちらでも嬉しいから
きっと本当にしょうもないことが好きなのです。
なんだか自分の世界観が
少し豊かになったような気がして
誇らしくなってしまう、
よくわからない感覚です。
そんな私のLINEのKeepメモは
”生産性皆無のしょうもないことメモ”と化していて
ささくれ的なことを思いつくたびに打ち込んでいます。
私のひそかな極楽、
だいすきな世界。
そもそもどうして子供の頃
石ころなんて蹴り続けていたのでしょう。
誰に教えてもらったわけでもないのに
いつの間にかそこにあった
楽しい楽しい、私のミッション。
ちなみにマイルールとしては
石が車道にはみ出たらアウトです。
あの石は、歩道で転がらなければならないのです。
あら、
石ころのことを思い出している間に
シャワーを浴びていたら
ささちゃんが脱走したことに気づきました。
いつかKeepメモが消えると
それと同時に
きっといろんなことを忘れてしまうのだろうな
と思います。
くーちゃんだって
れっちゃんだって
今もう取れかけてますもん。
ささくれみたいに
時間の経過とともにそのほとんどが
消えていくのはわかっているけど
それでもまだ私の内側にあるものを
大切にしていきたい。
谷保での日々は
私の内側に生き続ける思い出のひとつになると思います。
この1週間は短いようで
なんだかんだ、長かったのかもしれません。
単純に、濃かった、
純度の高い濃さでした。
明日、谷保を去ります。
でも、メモにキープしておくべきことは
何もありません。
ここで学んだことは
石を落としてから
ポチャン、が聞こえるまで10秒かかる井戸くらいには
いやもっと、深いものでした。
日常では考えられなかったほど長い、
自由な時間を過ごすこともできて
身長が少し伸びたんじゃないかとさえ思います。
あらあら、
うだうだと日誌を書いていたら
れっちゃんも行方不明になりました。
寝て起きたら
最後の1匹も逃げているのかな。
谷保のラストデイ
どうか、くーちゃんとともにあれ!
おやすみなさい。
珠美
(写真は、とある場所で見つけたナチュラルドライアップルです。さてどこでしょう。よく考えたら、ささくれと同じく、可愛いけれどこれもほぼ死骸なのかもしれません。)
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