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小鳥書房のこと

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小鳥書房の本屋と出版社のことを、店主が綴っています。
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2022年1月の記事一覧

「物語を語りあう本屋」と生きる4年目

「物語を語りあう本屋」と生きる4年目

今年に入ってから谷崎潤一郎『文章読本』を読んだ。「言葉と云うものは案外不自由なものでもあります」「言葉や文字で表現出来ることと出来ないこととの限界を知り、その限界内に止まることが第一」と言う。ほんとうにそう。口で話しても文章で書いても雄弁とは程遠いわたしは、仲間やお客さんに伝えようとしても、声に出そうとしてはつっかえて飲み込み、そのうち飲み込んだことすら忘れたことにしてあきらめてしまう。言葉が感情

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