大地を掴んで歌う人
はだしで歌うのか!
ステージで準備をしている野山さんが、おもむろにはだしになり始めたので驚いた。華奢な体にレースのガウンを羽織り、軽快な服装。
この日初めてお会いした野山さんの歌は、かれこれ半年ほど聴き続けていて、ずっと生で聴くことを切望していた。関東にLIVEに来るときには絶対に!と思っていたので、彼女の関東初LIVEに行けたことがとても嬉しい。
歌が始まると、私は泣いてしまった。
色んな感情が渦巻いていたけれど、一番に感じたのはなぜか「羨ましい」という感情だった。
こんな風に自由に、喜んで、大地を足の指で掴んで飛び跳ねて。高らかに声を張って歌って、大きな口で笑っている。でも、その影には野山さんの苦しみが歌詞となり、メロディーとなって表現されている。
ほぼ毎日配信で歌っている彼女は、私にとって辛いときいつも、そこに居てくれる歌のお姉さん、という感じだ。いつもいつも、誰かに必要とされる存在としてそこに在り続けることは、絶対に大変なことだ。
私は、誰かに元気づけられると、元気づけてくれたその人はいったい誰に元気づけてもらうのだろう…という余計な考えを持ってしまう。野山さんは、これだけのパワーをどこから得ているのかな。
「コロナ自粛期間に、ギターを持ってたら歌ばっかりできてしまった」
と話す野山さん。私も最近なんとなく、歌を作ってみたりしている。0から1を作り出すのって、とても難しい。
彼女は絵も描くし陶芸もする。負の感情を、かき混ぜてかき混ぜて、色んな作品を作っていく野山さんから、溢れ出てくるユーモアや伸び伸びしたイメージを、共有できる私たち。
野山さんが苦しむことは嬉しいことでないけれど、野山さんの中の苦しみよ良い歌となれ…!と感謝とも違う、なんとも言えない感情を抱きそうになる。
素敵なLIVEをありがとうございました。また、お目にかかれることを楽しみにしています。
野山さんのHPはこちら。次々曲が生まれるので目が離せません。チェケラ。
野山さんデザインのグッズも可愛いです。
エチカ
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