半月板損傷8〜手術からリハビリ〜

手術あたりの記憶は朧気で高熱がでて点滴で尿道カテーテルで痛くて辛くてよくわからないのだが脚にポンプみたいなのがついて固定されていた。あと太い金属の棒の支えが入ったマジックテープ式のでかい足固定用ベルトみたいなのにアイスノンみたいなのも入っていた。そうだ、着圧ソックスもはかされてる。

要は血栓予防(エコノミー症候群のように手術で血液がうまく巡らないので)と術後の炎症を冷やしておさめてるんだが

もう見るからに満身創痍と言う出立ちになる。手術後当日はお腹も空いてるのだがとにかく水分とバナナとったら目一杯。ナースが歯磨きセットとうがい用受け皿もくれ意識は戻ってるし食事も何とか。話もできる。しかしとにかく痛い。だるい(発熱)薬飲んで夢か現か幻か状態でその日を終える。

しかし尿道カテーテルをとってトイレにいくあたりから(三日くらいはこの状態らしいが私は嫌で嫌で次の日の夕方に外してもらった)

このポンプやフットベルト、アイスノンをはずしたりつけたり取ったりはめたり。

車椅子でトイレへ。洗面台へ。
体拭きタオルで全身を拭く(二週間くらい風呂に入れなかった)

これが一番最初のリハビリだと思う。

こんな事がリハビリとカウントされるくらいなんだか全ての動きがモタモタした。別に他の部位に麻痺があるわけじゃ無いがとにかく疲れてだるい。熱が終わっても二週間くらいは怠かった。

術後次の日から回診で……何と文章で書いたらよいかわからないが
膝に力を入れて伸ばせと言われる。これはずっと言われる。膝周りの筋肉が固まらないようにと言う意味があると説明受ける。

脚をピンと張る感じ。あれを起き上がった座位状態で足を投げ出した姿勢で伸ばした足がベッドに付くように。
一日に暇さえあれば30回やってくれと言われる。

この最初の基本の動作。私舐めていて今すごい後悔してるからこれを読んで手術する人はこの動きめちゃくちゃ頑張ってほしい。

確か三日後くらいにはリハビリ室に車椅子でいった。初回はナース付き添いだが車椅子に慣れたら一人でエレベーターに乗って行くように言われる。

最初は問診的な話がメインで前述した動きをやって、あとはリハビリの先生が癒着回り(傷跡周り)の様子をみて冷やしたりストレッチしてくれておわる。これが一週間くらい(傷口が安定するまであまりやることやれない)とにかく冷やせ冷やせ。

この初回の動きめちゃくちゃ簡単なんですぐできるんですよ。

良いですね、いいですね、って褒められたし自分でも出来ていて固まってないし良いかって思ってた。早くリハビリの段階進んでくれないかなーって思ってた。

でもこれ、膝だけの話じゃなかった。トイレのいきむ話の時に
「全身は繋がってる」って書いたけど

まさしくそうで何でピンと来なかったのか。この体験をしてるのに。

これ「立てるようになってから」がめちゃくちゃ重要な動きなんですよ。

「ピンとはる」行為ってふくらはぎも太もももお尻も腰もみーんな繋がっていて。

これらが入院でどんどん固まっていくんですね。

もちろんリハビリ室でそこらのリハビリしますよ?でも多くの患者のリハビリを見なきゃで一人当たりにかけてもらえる時間は結局一日30分ない。入院期間中は手術したての脚に事故ないように膝周りや他の筋肉の筋トレをするので目一杯で立って歩くようになってからまでなんてタスクありすぎてやりきれないんですよ。

だからほんとに個人の日々の筋トレ柔軟めちゃくちゃ大切。
ちゃんと毎日柔軟筋トレしてねって確かに言われてた。
でもどうなるかって言うのは「膝が固まる」ってしか教えてくれなかったからわからなかった。確かに「膝が固まる」んだけど

固まったらどうなるかまで知りたかった。

そんなわけで

入院中ずーっと車椅子か松葉杖なんで動いてない状態が二月くらい。その間ずっと反対の足で身体を支えているわけです。

いざ立って歩く頃には身体が反対に重心を取りたがります。癖がついてます。

この足をピンとする動作、実際何をしてるかって「重心をとる動き」なんですね。

癖がついてる上に怪我した足は膝だけでなく全てが固まっています。
無意識に固い動きにくい方に重心をわざわざ置こうって身体がしてくれない。

結果どうなるかと言うと全ての身体が歪んできます。
腰にきます、背中にきます、首にきます。

でも入院中、いや、退院してからも重心はなるべく均等にと言われ手術した脚にかけろと言われません。負荷かけないでと言われます。

この癖を治す機会がないんですよ。
ほんとに思い立ったら30回しょっちゅう筋肉動かさないとあっという間です。

これが後々どうなるかはまた職場復帰後に書くつもりですが

足をピンとはる動きは膝回りを柔軟にして立って歩く時に重心を均等にするよう体に覚えさせるためのリハビリ。

リハビリの敵は人間の「無意識」

己の無意識との身体が弱いところを庇おうとする防御本能との闘いです

かなり厳しい戦いだよ!

続く

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