映画「100,000年後の安全」感想

 十年は人の暮らし、百年は時代の流れ 、千年は歴史の移り変わり。もしくは、一億と二千年経っても愛してる。

 百年を永らえた政策は無く、千年を存続した国家は無く、一万年を耐えた建造物は無く、十万年を生きた種はいない。ヒトの操作から完全に独立した廃棄物処理施設をつくる。なぜって十万年後には、いま我々がヒトと定義する存在は消滅しているだろうから。

 人類の滅亡が書生の諦念ではなく、プロジェクトの想定する必然として淡々と語られることに哲学的な眩暈を感じる。日本在住のヒトは、これこそを今年最後のマスト・ウォッチとせよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?