雑文「BCSとKOJIMA、そして3BODY(近況報告2022.8.11)」

 世界のコジマ(笑)による「ベター・コール・ソウル、シーズン2の途中で止まってるけど、続きを見るべき?」みたいな妄言がタイムラインへ流れてきて、ひさびさの強烈な感情に脳が沸騰している。さらに最悪なのは、「シーズン6の11話だけ見た」と明言しているところで、いまこの地点から振り返って、極めて細密に編まれてきたことが明らかとなった物語を、結末部分だけつまみ食いしてるって、ネタバレ配信者とかファスト映画の持つ創作物への敬意の無さとアンタの態度、なにがちゃいますのん。この人物、ブレードランナーとか世間の評価が定まった基本的に「味つけの濃い」フィクションの骨格へ、「俺の考えた最強の設定」をトッピングしたパロディを創作のベースとしていて、彼の提示するオリジナル要素に感心したことは、ただの一度もありません。

 今回の発言は「モーツァルトの演奏に難癖をつける、自らの非才に気づかないサリエリ」みたいな滑稽さであることを、だれか教えてあげて下さい。デス・ストランディング、基地に到着する手前で止めたけど、最後までプレイするべきですかね? Youtubeでエンディングだけ見ちゃダメですか? メタルギアの版権にまつわる騒動も、これまでは同情的に眺めていましたが、今回の発言を目にして以降は、この人物のふるまいにも問題があり、コナミ側の言い分には充分な理があったのだろうなと思うようになりました。怖いですね、ツイッターって! この傲慢なサリエリ君は、ベター・コール・ソウルの面白さがわからない一方で、三体第1部を激賞してるんですけど、「白身魚の刺身は、バーガーより味が薄くて、不味い。大統領もそう言ってる」と公言して恥じない自称・美食家みたいなもんですね!

 いい加減ムカつくので、世界的な痔質野郎から離れますが、三体第1部を読んでいていちばん引っかかったのは、地球三体組織の創始者が物理学者になった娘を評する場面です。「あの子は特別だった。数式を教えると『何に使えるの?』ではなく、『美しいわね!』と答える子だった」という内容で、「それって、数学が得意な人間にとって、極めてノーマルな感覚では?」と思うと同時に、このくだりに文系と中国人、どちらの感性がより濃く反映しているか、いぶかしく思いました。いま三体第2部の前半を読み進めてますけど、グラップラー刃牙の「脳内シャドーを何千戦も行ってキャリアを積めるから、あらゆる格闘技の中でイマジネーションが最強」と同じ結論になりそうで、ハラハラしています。

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