5. Sia - Beautiful Things Can Happen(半永久的な癒しと音楽)
日々、コロナ禍が私の神経をギリギリ削っているのを感じます。日々、TVのニュースでは今日のコロナ感染者が何人で、コロナ感染死者が何人で、仕事や家や家族を失って途方にくれる人や、誰もかれもがマスクをしているいまだに慣れない異様な光景を流しています。
気軽に飲みに出掛けたり、友人に会ったり、デートに行ったり、イベントに参加したり、そういった週末の楽しみが削られて行って、何年続くのかわからないこの不安な状況に、私の心は疲弊してきています。そういった恐ろしく苦しい状況を光で照らすような美しい曲を見つけたので、今回はその曲をご紹介したいと思います。
Siaの「Beautiful Things Can Happen」の曲のリンクはこちら↓
この曲は、オーストラリア出身の歌手のSiaが2021年2月11日にYouTubeにアップロードした曲で、彼女がコロナ禍の苦しみを経験した中で生み出した曲ではないかと思います。なぜならこの曲の歌詞には、コロナ禍で人々が感じた苦しみを示唆するような言葉が描かれているからです。
例えば、"There's no sound now, in the quiet It's just me and my thoughts And they scream out, saying nothing" という歌詞を、私なりに和訳すると、「静寂の中で今は音が何一つ無い。そこには私と私の思考しかない。そしてそれらの思考は、言葉の無い叫び声を上げる。」といったような意味になります。このフレーズは、コロナ禍でロックダウンが起こったり、ソーシャルディスタンスやステイホームが呼びかけられて、人々が家で孤独に過ごし、精神的に苦しんでいることを歌詞にしたのだと思います。
そして、この歌の主人公の苦しみはそれだけでは終わらなくて、"My last penny, lover left me Thought I died and ended up in Hell"と歌詞は続きます。この部分を私なりに和訳すると、「私の最後の1セント銅貨、恋人は私から去り、私は死んで、地獄の中で終わるのだと思った。」と彼女の精神は極限まで追いつめられます。ただ、この曲はそういった苦しい状況の中から彼女が希望を見出すフレーズに続きます。
"But the heat brings relief Beautiful things can happen anywhere"この部分を私なりに和訳すると、「それでも、情熱が私を苦痛から解放する。美はどんな場所でも生まれるから。」といったような意味になります。Sia がコロナ禍でとことん苦しむ中でも、アーティストとしての情熱を取り戻して、美しい曲を創り出そうと決めた瞬間を想像させるような歌詞です。曲でも最初は静かにSiaの歌声が始まるのですが、"But the heat〜"の部分はSia独特の突き抜けるような力強い歌声に繋がります。
こういった曲を聴くと、音楽は本当に癒しの力があると思います。作り手に取っても、聞き手にとっても。そして、音楽は半永久的な癒しであるところが私は特に好きです。私達がいくら美しく着飾っても、容姿は年と共に衰えていくでしょうし、私達の家族や恋人や友人だっていつ去っていくかわからないですし、楽しい思い出はいつかは風化します。私達を癒してくれる物事のほとんどは、早いスピードで私達から消えていくような気がします。でも美しい音楽は長い時間残ります。私達が今でもモーツァルトや、エルビス•プレスリーや、尾崎豊の曲で感動するように、そのアーティストの死後も、世代や時代が変わっても、美しい音楽は半永久的に残ります。
ほとんどの物事は永遠には残りませんが、音楽は永遠に残る可能性を秘めているのです。人々がその音楽を大事にし、記録を残し、語り継いでいくことで、その音楽は永遠に近づきます。この色々と制限時間の短い世の中で、そういったことを考えながら音楽を聴いていると、私は少し救われる気がします。
P.S. コロナ禍で様々なアーティストが苦境に陥っていますので、ファンの方は可能な限り月額音楽サービスで曲を聴いたり、曲自体を買ったり、グッズを買ったりしてぜひアーティストの活動をサポートしましょう!!
※こちらが月額音楽サービスSpotify(無料プランあり)のURLです♪
https://open.spotify.com/search/sia%20beautiful%20things%20can%20happen
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?