「雨」にまつわる曲いろいろ
「雨」という言葉が入っている歌が好きだ。
なぜ惹かれるのだろう。
大江千里 「Rain」
高校生の頃、雨が木々の葉を揺らすのを見ながら、こんな別れがあるのだろうかと想いを馳せた。
どしゃぶりでもかまわないと
ずぶぬれでもかまわないと
しぶきあげるきみが消えてく
― 「Rain」大江千里 ―
何十年も後、大好きな映画のエンディングに使われているのを聞いて心が震えた。
今年は、藤井風さんのYouTubeで何回も何回も聞いて、高校生の頃のあの気持ちを思い出した。
八神純子 「みずいろの雨」
父が八神純子を好きで、小学生の頃ドライブに行く車の中で流れていて「なんて素敵な!!」と思ったことを覚えている。
歌声も素敵なのだけど、この歌を聞いたときに「都会のビルが立ち並ぶ中で雨が色を纏って落ちている」絵が頭に浮かんだことを覚えている。
情景が思い浮かぶということを、もしかしたら初めて体験した歌なのかもしれない。
ああ くずれてしまえ
あとかたもなく流されて行く 愛のかたち
― 「みずいろの雨」 八神純子 ―
久保田利伸 「LOVE RAIN ~恋の雨~」
ドラマの主題歌になっていて耳にした曲。
それまで「雨」が題材の曲は、どこか切ないイメージがあったのだけど、この曲はしあわせ!感が溢れていて、なんだか嬉しくなって楽しかった覚えがある。
止まらない雨が 恋が降らせた雨が
ふたりを 昨日へ 帰さない
― 「LOVE RAIN ~恋の雨~」久保田利伸 ―
Omoinotake 「雨と喪失」
今、「雨」と聞いて真っ先に頭の中に流れるのがこの曲。
切なくて優しくて、全ての感情を雨がそっと包み、そして静かに流していく。
その想いを持って抱えていてもいいんだよ。
もし重くなったら流すこともできるんだよ。
と言われているようだった。
こちらは歌詞が出ていないので、ここに掲載はできない。
ヴォーカルのレオさんが自身のTwitterに載せていたものを貼っておきます。
わたしはこの曲をまだライブで聞いたことがないので、ぜひ聞いてみたい。
きっと泣く。
TM NETWORK 「TIME」
タイトルに「雨」はないのだけど、歌詞に出てくる曲。
初めて聞いたのは中学生だったかな。
TMはわたしの青春そのもので、他にも好きな曲はいっぱいあるけれど、いつも心に残っていて、雨が降ると思い出すのは決まってこの曲だ。
Don't leave me 雨がまた強くなる
それは心に降りしきる
That's the darkest night
愛せない きっと君は 君以外
― TM NETWORK 「TIME」 ―
「愛せない きっと君は 君以外」という歌詞にドキッとしたのだと思う。
わたしはずっとそんな気持ちを持って生きてきたような気がする。
だからズキンとしたのだと思う。
あまり有名な曲ではないから、YouTubeにも上がっていないけれど、大好きな曲だ。
椿屋四重奏 「紫陽花」
こちらもタイトルに「雨」は入っていない。
けれど聞いた瞬間に雨に煙る紫陽花と、失う恋が一つの風景画のように目に浮かんだ。
こんな抒情的な詩を書けること、優しくも切ないメロディに乗せられることに強く惹かれたのだ。
笑いながら恋は 雨に流れて消えた
虹色の濁った希望と共に
笑いながら君は 雨に流れて消えた
ずぶ濡れの紫陽花みたいに
綺麗で悲しい
― 椿屋四重奏 「紫陽花」 ―
残念ながら椿屋四重奏は解散してしまったのだけれども、今でも歌や歌声、そして世界観は鮮やかにそこにある。
「雨」がもつイメージ
そして「雨」が思い起こす思い出
それらが静かに静かにわたしの中に流れて、そしてまた流れていく。
わたしの中にある様々な想いは雨に溶かされていくようだ。
惹かれる理由はわからないけれど、これからも沢山の「雨」の曲に惹きつけられるのだろうと思う。