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色褪せない、2022年。

2023年になり半月が過ぎた。
それなのに、私はまだ2022年を引きずっている。
引きずっているというよりは、その余韻を味わっている。

「余白を大切にする」と宣言してスタートした1年だったのに
仕事もプライベートも全力で突っ走って
立ち止まり息をする暇もなかったような1年だった。
過ぎ去っていった出来事や、その中で生まれた喜怒哀楽の全てを
一つひとつ手に取り、受け止め、愛でるような。
そんな余白を作ることができなかった。

1月に入りやっとできた自分の時間と心のスペースに
まずは2022年を振り返り記録しておきたいと思い
朝からnoteを書き始めた。

2022年1月。再婚をした。
その日は朝から雨の降る寒い1日だった。
天気が悪いだけで不機嫌になってしまうような私に、
彼は「雨降って地固まる、だね!」と朝からご機嫌だった。
この人のこういうところが好きだなぁ、と思った。

2022年2月。妊娠が分かった。
交際をする前から、いつかは…と話していた私たち。
年齢のこともあり、早めに検査を受けたりしていた。
私たちの入籍を待っていたかのように来てくれた赤ちゃん。
初めての出来事に、2人で喜びを分かち合った。

2022年3月。稽留流産の手術をした。
赤ちゃんの心拍を確認することができなかった。
7人に1人が経験するという妊娠初期の流産。
まさか自分が、初めての妊娠で、という気持ちだった。
言葉にできない程の絶望と喪失感だった。
このことについては、また別の機会にゆっくり振り返りたい。

2022年4月。結婚式を挙げた。
最初は2人きりの式にする予定だったけど
今の私たちがいるのは家族のおかげだからと、
旅行も兼ねて両親と兄姉家族を沖縄に招待した。
私よりも先に彼が号泣して、私は全く泣けなかった。(笑)
でも、彼らしい真っ直ぐな言葉で気持ちを伝えてくれた。
これから夫婦としてどんなに長い時間を重ねても、
私はきっと何度でもこの日を思い出すと思う。

2022年7月。国家資格を受験した。
キャリアコンサルタントの試験に挑戦すると決めたのが1年前。
10月から3月まで毎週土曜日講座に通い準備をしてきた。
筆記試験も実技試験も難しかったけど、
自分のために投資をした時間とお金とエネルギー。
どんな結果であれ頑張って良かった!と、達成感を得ることができた。

そして受験と同じくらいのタイミングで
2度目の妊娠が分かった。
再び命を授かることができた嬉しさよりも、
また失ってしまうのではという不安や恐さしかなかった。
初めてエコーで心拍が確認できた時には、自然と涙が溢れた。

2022年8月。35歳になった。
国家資格の受験結果も発表されて、無事に一発合格。
資格を取ることはゴールではなく通過点。
資格を通して得た学びを、
今後どのようにキャリアに生かしていくのか
これからゆっくり考えていこうと思う。

2022年9月。安定期に入った。
妊娠中期に入り、安産祈願にも行った。
職場にも報告し1月からお休みを取ることにした。
家族も周りの友人も自分のことのように喜んでくれたのに
私自身はまだ不安な気持ちが大きかった。
悲しい思いをしたくないから、愛情が芽生えないようにと
お腹の中の赤ちゃんにも話しかけることができずにいた。

2022年10月。初めて胎動を感じた。
病院での診察でエコーを見るときしか分からなかった
お腹の中でちゃんと生きている、という感覚を
自分の五感を通して得られた瞬間。
何とも言えない感情が芽生えた。
「愛おしさ」という言葉が一番ぴったりかもしれない。
ここにいるよ!ちゃんと元気だよ!と
小さな命が教えてくれているような気がした。

2022年11月。京都旅行に行った。
夫婦から家族になるその前に行きたい場所として
2人で話し合って決めた旅行先。
ちょうど紅葉が綺麗な時期だった。
夫婦で着物を着て歩くことができたのも思い出。

2022年12月。マタニティフォトを撮った。
といっても、まだお腹はそこまで大きくない。
里帰り出産で離れてしまう前にとスタジオで撮影した。
お腹は出さずに、普段の服装のまま。
いまの夫婦の姿を形に残しておきたかった。
きっとこれからも写真を見ると思い出すと思う。
この1年で起きた出来事や、その時の2人のことを。

1月から12月まで。振り返ると色々なことがあった。
良いことも、そうでないことも。
私の好きな小説の中にこんな言葉がある。

「自分の人生にとって何がプラスで何がマイナスかなんて、それが起こっている時には誰にも分かりませんよ。どんなことが起こっても、起こったことを自分の人生において必要な経験に変えていくというのが<生きる>ってことです。だから、どんな出来事だってプラスにできますし、逆にどんな出来事もマイナスに変えてしまうことだってできる。」

喜多川奏著「運転者」より

この小説の言葉を借りるなら、
きっと私はこの1年間、精一杯「生きた」んだと思う。

天国から見守ってくれている命も、
お腹の中で育んでいる命も、
そして私自身の命も。
どの命も、大切でかけがえのないものだから。

だから起きた出来事全てを受け止めて、
私の人生の経験としていこう。
この1年は、きっとこれからも色褪せない。
ありがとう、2022年。

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