詩をプレゼントした(3)#ミスiD2022

ツイッターで行った詩のプレゼント、#いいねしてくれた人がもし詩だったとしたときの最初の一文を考える 第3弾。ソウルメイトから、選ぶ単語の飛躍から立ち昇るものの身体性のオリジナリティを褒めてもらった。やろうとしていたことが外の人にも伝わっていたのか、と思って嬉しかったです。

風船ガムのような軽率さに憧れたなんて恥ずかしくて言えなかった、真実以外のことばかりがすらすらと口をついて出てくる、着色料に塗り潰されたわたしのほほえみが、みずみずしく燃え尽きる。

らいぴーさん @liferairai

約束なんてしていないけど今夜もあなたと会えるでしょう、きれいな言葉だけしか使わずにわたしをダンスに誘ってください、飽きるほど聞き飽きた褒め言葉を飛び石のように軽々と伝って。

ゆきさん @Neve0yu

新聞の一面に載るほど重要なことなんてこの世にありません、電車を乗り継いでしか行けない特別な雪国では囲炉裏で善良な心が燃えているそうです。

Say_no…y223さん @Y223No

息を切らすまで夜通し走っていたかった、見えていたはずの色がわたしの擦り切れた切望に照らされてひかりに変わる、押し付けられた感動になんてきみの心を渡さないで。

しお さお りさん @litchis30

また夢の話でしょう、そう言われるからわたしはポケットの中で拳を握る、鳴り止まない子守唄の手触りが、髪の毛の端で揺れて、わたし、女の子なんかに生まれたくなかった。

戸松 美々菜さん @ro_mi3se

本当と嘘なら嘘を選びたい、浮足立つことを罪だと言ったのは誰ですか、ぼくのかみさまは健康です。

aragonさん @SOPHIARAGON

階段の一番上が一番好き、ときみが言ったからわたしが階段を好きな気持ちは場所を譲りました、欲張りは罪です、わがままは蜜です、どこにも当てはまらないからわたしのたましいは名付けられないまま。

りこさん @mtrzrikorikomc

あなたは大切な人、と誰かに言うのは残酷なことです、いつものアップルパイの味が全然おいしくなくて、ああ光っていたのは時間だったんだと思った。

funaki satomiさん @fune_satomi_

冬になぜ向日葵は咲かないの、そう聞くきみの指先になりたかった、きらめくことを許されたかなしみ、僕のあこがれは一度もひかりに触れないまま。

さごまいさん @dooonmaiway

呼吸が止まらないでいることが、どうして生きているということになるの、どれだけ目を逸らしてもグロテスクなぼくの自尊心、できるだけ美しさから程遠い言葉になりたかった。

みはるチャンさん @MiharuSasaki_

夏の光を味方につけて、宝石みたいに大事にされてみたかった、雨の音に溺れそうな日曜日、人を好きだということは、世界に見放されるのと同じことでしょう。

しぃちゃんさん @shi_chan115dayo

お花になりたいなんて望まない、きみはかしこい小鳥です、台所を染め上げる夕闇の、静寂に溺れていたかった、だれにも触れられたくなんてなかった。

簑手 美沙絵さん @mismin16

表現活動を続けるための資金として大切に使わせていただきます。よろしければお力添えいただけたら幸いです。