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エッセイ

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#Dearコンプレックス

セックスフレンドがいた 休憩編

文章にして公開することで、自分の性を切り売りするということがどういうことなのか、実はまだ正直よくわかっていないところがある。女性が無闇にそういうことをするのは良くないというような言説もどこかで見たことがあるが、じゃあ男性ならいいのかとか。

そもそもなんのためにこんな話を好んでしているのか。簡単に言うと、心の中の鳥がそう望むから、それに尽きるのだが。
わたしは過去のセックスによって、おそらく何かを

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自分との約束を思い出すとき

自分との約束を思い出すとき

ときどき、夢見るように自分の手をかざして見つめることがある。
この手が、みんなみたいにきれいだったら。
白くて、傷一つなくて、大写しになっても写真に耐えうるような手だったら。
きっと、結婚指輪がよく似合うんだろう。

わたしは物心ついて以来一度も、両手からアトピーの傷がなくなったことがない。正確には違うのかもしれないけれど、わたしの手が汚くなかった時のことを、わたしは思い出すことができない。

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