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エッセイ

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2019年10月の記事一覧

小学時代の中二病、全能感はいつからなかったか、損なわれたという感情

中二病という言葉があるが、いわゆる厭世的な、"ファッション悲観"的に世界を見るという傾向のことを言うなら、わたしは小学校高学年のころ、中二病だった。

だった、と思ったのは中学生のときで、仲良しの友達が中二で中二病っぽくなっていたころ、琴音はこういう風に思わないの、と聞かれて、「わたしはもうそういうの卒業したの」という言葉が口をついて出て、ああ、わたしの中二病的時期は少し早めに終わったんだなと感じ

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大人でもなく幼くもなく

大人でもなく幼くもなく

15歳のときって何を考えていただろうかと思って、当時の読書感想文を掘り出した。

読んだ本:湯本香樹実『春のオルガン』

一番好きだったベランダ

一番好きだったベランダ

わたしは18歳のときから4回引っ越しをしてきた。現在東京に出てきて4つめの住処に落ち着いている。

その中で一番好きだったベランダの話をしよう。

女子寮、アパート1、アパート2、マンションと住んできて、特別懐かしく思うのはアパート1のベランダだ。

そのアパートには4年住んだ。
はじめに親が入れてくれた(震災の混乱で急いで決断を迫られる中で当座安心してわたしを預けるにはそこ以外にあまり選択肢がな

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