見出し画像

「思いがけない景色」に気づけるか

旅先について、
「事前にガイドブックで
入念に知らべて」、
ということも
まったくないわけでもないのだが、
それよりも
「思いがけない景色」に出会って
「!」となる経験のほうが好きなので、
なるべく下調べはしないようにしている。

場合によっては、
行く先自体を、
事細かには決めなかったりもする。(笑)

事前に調べて
予定をぎゅうぎゅう詰めにしてしまうと、
「隙間」がなくなる。
そうすると旅自体
「ハイ、次! ハイ、次!」と
「こなす」感じになってしまって
それがどうも好きではない
ということもある。

その場の思い付きで
「あ、こんなところあるんだ、
行ってみようかな?」
で、行ってみる。

するともちろん
「なーんだ」という
「ハズレ」もあるのだが、
元々期待していないせいか
「思いがけないアタリ(に感じる)」を
引くことも多い。

言うなればこれは
「行き当たりばったり」
というやつであるろう。

そしてやはり
「予想通りの素晴らしい」より
「予想外の素晴らしい」のほうが、
「自分で見つけた!」感も手伝うのか、
数段、心に残るのだ。

で、
以前と同じ感動を予め求めて
再び同じ場所を訪れてみても、
初めての時の「!」には
やはり敵わなかったりもするし。

そう考えると、
旅以外でも、
「行き当たりばったり」の効用って
あるんじゃないかなあ?
という気がしてくる。

すべてのことにおいて、
あんまり、
予想とか予定とか期待とか
し過ぎずに。
(とはいえ、ま、これも
「時と場合による」のは
もちろんですけど。笑)
(あるいは、
「期待に胸を膨らませる」
というのもそれはそれで、
それそのものが
「うれしい時間の過ごし方」
だったりもするから、
全否定することもまたないのだが。)

いずれにしても、
一番大事なのは。

たとえば、
何かしらの「思いがけない」に出会った時、
ちゃんと「!」と反応できるために、
心を整えておくことのような気もする。

「気もそぞろ」で「心も虚ろ」だと、
案外「予想外」のものって、
その良さに気づけないまま、
「無反応スルー」とか
しがちなものだからである。

「予想外の素敵なもの」に、
一つ一つ
反応できるかできないかで、
下手すると、
人生の豊かさや濃さ自体が
変わってしまうかもしれない、
なんてこともふと思ったりもする。