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ここからが本番
できる範囲で、がんばればいい。
できる範囲を越えてまで、がんばる必要は本来ない。
――という、当たり前の事に、人は気づきにくくなる時がよくある。
「限界を越えてぶっ壊れるまで頑張る事は美しい」
みたいな、間違った刷り込みを、どこかでこれまでにされたような気もする。
子供の頃は「どこまででも歩ける」ような気がしていたけれど。
今は「どこまででも歩ける」ような気はしなくなった。
「人ってそういうものか。」と、気づいてしまった。
子供の頃が懐かしい。
――「その感覚」が失われてしまったからだ。
でも、「その感覚」を失くした代わりに、――例えば「地面に足をつけていないと見られない景色も実はある」ともこれは言い換えられるのかもしれないが――つまり、必ずそこの位置からはそこの位置からなりの、「これまでとは違う景色」が見られるようになっているはずなので、良しとする。
言うなれば。
「自分の力はどこまででも伸びていく」と、昔々は思い込んでいたが。
「そういうものでもない」という、でもその「本当」を知ってからこそが、「本当の本番」という気もしているのである。
それが、「やっと来ました!」ということなのである。