見出し画像

滑らかになる日。

昨日の仕事を引きずって気分上がらず。運動もさぼって、ひたすらスマホをいじる。YouTube見てTikTok見てX見てInstagram見て。
はたと冷静になる。なんて無駄な時間なんだ。
スマホに時間を奪われ続けてすぐに昼。

流石に出かけるかと、のろのろ支度。
朝食が遅かったのでランチは後回しにして、今日も安定の松坂屋名古屋店美術画廊からまわる。

着いてびっくり。
改装のため、画廊が南館に仮設移動していた。
案内の通り進んでまたびっくり、場所はマツザカヤホールじゃないの。広すぎるでしょうよ。天井、高すぎでしょうよ。
怯みつつ、おそるおそる、中へ。

「あさのたかを 組木絵・木壁画と北アルプスを描く版画作品展」
木の作品と版画作品は全く雰囲気が異なる。実は別人が作ってます、と聞いても納得いくレベル。
版画の方が好み。長野県の山々と花のバランスがいい。山は雄大、花は繊細且つ大胆。同じ構図で昼と夜を描いた作品も、がらりと変わる印象が面白かった。
「ARTIST NEW GATE ー松坂屋セレクション ーVol.2」
若手作家のゴリゴリに尖る個性が並んでいて、これはたまらん。
あと話しかけてくれた画廊の方が久々に「この人いつまでも話してたい!ずっとそばにいてくれ!」という方で、ついつい長居。
こんなのは珍しくて、大抵私は話しかけられると怯む。作品観てるんだからそっとしといてくれ、と内心毒づくこともしばしば。やはり画廊の方は商売なので仕方ないけれど「この作家はこんなに素晴らしいんです」の後に「このお値段で買えるのは今だけですよ」とか「投資だと思って」というトークになりがちで、聞いていてしんどい。だから入りづらいと思われるんだよ…もっと気軽にアートを楽しめる文化をください…いやでも仕事だから仕方ないのか…とモヤモヤして、結局作品をじっくり観られず立ち去るなんてことも、ままある。
しかし今日の方は最高に話が弾んだ。東京の美術館の話や、作品の並べ方の話、飾るならどれにしますか?の問いも自然に答えられた。いつかここで作品を買うなら、このひとから買いたい。また会えますように。

気づけばもうおやつの時間帯。
流石に空腹。
地下鉄24時間券を買ってあるし、いっそ一社まで出てヴァルール行こうかと東山線。
が、途中で古川美術館の存在を思い出して、池下下車。なんか食べるものないかな、とふらっと歩くけど気にいるお店が見つからない。
空腹のままピットイン。
「木村光宏日本画展 我行画想 ―思いのままで―」「喜々想描―花・風景」
美術館の方は、壮大。分館の方は、風情。これはおかわりでもう一度観たい。
それにしても、せっかく美しいものを観ているというのに、頭の片隅の隅の方にまだこびりつく昨日の仕事。休みなんだから考えても仕方ないやんけ、とわかっちゃいるけど、離れてくれない。すごく勿体無いことをしている気持ちになって、自分にうんざり。
分館にたどり着いた時、あんまりにも空腹で疲労も困憊なので、カフェにて抹茶アイスと温かいほうじ茶を注文。実質これがランチ。作品と庭園に囲まれながらいただく。抹茶アイスは舌の上でなめらかに溶けて、ほうじ茶の風味と共にそっと体に沁みていった。

17時からカギ屋さんの予約をしていたので、それに合わせて帰宅。
家の鍵が引っかかってうまく回転しないようになってきたので、様子を見に来てもらう。
30分程度で作業は終了。鍵穴に埃などが詰まっていたのが原因らしい。詰まるのは防げないので、鍵を回す時に焦らず丁寧にゆっくり回してあげてくださいね、とアドバイスをいただいた。
確かに、家族全員ガチャガチャッ!と慌て気味に鍵をかけたり開けたりしている。気がする。
夕飯の時に、全員にしっかり通達しておかねば。
メンテしてもらった鍵穴は、今までの引っかかりが嘘のようにするするっと動かせるように。プロの技はすごいな。カギ屋さんは悪質なところも多いと聞くけど、前に管理人さんに紹介してもらったこのお店は値段もサービスも良心的で安心している。せっかく滑らかに回転するようになった鍵穴を、1日でも長持ちさせよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?