万葉集翻案詩:『梅の精との宴』

春のうちの 楽しき終へは 梅の花 手折り招きつつ 遊ぶにあるべし
(「万葉集」巻⑲・4174 大伴家持)


『梅の精との宴』

春の中
楽しみの極みは
柔らかな陽射しの中
庭での宴

そして
梅の花を折り取って
その精霊を
客人としてお招きし
楽しく遊ぶ事

ほろ酔いで
優しい風に触れる時
光を背にした梅の精が
そっと手を差し出す

その手を取る時
私は
夢とうつつの境界線を
簡単に越える事ができる…

春が来る度に
楽しみだけでなく
魂さえも極まる
梅の精との宴

#万葉集 #詩 #万葉集翻案詩

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