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わたしの「私とはやみねかおる」

はじめに

みなさんは、読書が好きですか?
わたしは好きです。今はほとんど読んでいない(読めない)けれど、好きなことには変わりがないので、好きです。
読書好きのみなさんは、ルーツとなった本や作家さんはいますか?
わたしは、はやみねかおるさんという作家さんがルーツであると明確に言えます。
わたしとはやみねかおるについて。少しだけ語らせてください。

文章を読むのが好きだった

小さい頃から活字が好きだった。小学校に入る前から、『ハリー・ポッター』をむさぼり読んでいた。
小学校では休み時間にクラスメイトが校庭に飛び出していくのを尻目に、なんなら授業中からずっと本を読んでいた。
友達はいなかったが、本の登場人物が友達だったので本当に、見栄でなく、1ミリも寂しくなかった。物語の世界に入り込めることが楽しかった。
ちなみに寝る間も惜しんで電気スタンドだけで本を読んでいたせいで、めちゃめちゃ目が悪くなった。

出会った水色の背表紙

小学校4年生のとき、朝読書の時間に本を忘れたことがあった。仕方がない、と学級文庫を漁りに行って、目に留まったタイトル。
『人形は笑わない』はやみねかおる作、青い鳥文庫。
なんだろう、と手が伸びた。学級文庫にその水色の背表紙はひとつしかなくて、そのレアさが目を引いたのかもしれない。(『人形は笑わない』はこのシリーズの途中の作品であり、なぜこれだけ教室にあったのかはずっとわからない)
席に戻って開いてみた。
読みやすい。
え、おもしろい。

1日の休み時間を全部使って読み切った頃には、もっとこの世界に入りたいと思うほど夢中になっていた。
すぐに図書館に行って借りられるだけ借りて、のめり込むように読んだ。全部、全部知りたい。この世界を知り尽くしたい。はやみねかおる、と名のある本を片っ端から借りた。
『夢水清志郎事件ノート』も『怪盗クイーン』も『都会のトム&ソーヤ』も『虹北恭助』も全部読んだ。どれもが夢中にさせてくれた。作中に出てくる往年のミステリーにもほとんど手を出した。難しい本でも、はやみねワールドを理解するためならするする読めた。
わたしにとって、これほどにわくわくする物語はなかった。

今の自分に繋がるもの

歳を重ねて病気になって本が読めなくなって、自分は読書好きを名乗っていいのかと考えたときがあった。
本好きのフォロワーさんと話したとき、はやみねかおるに夢中になったよね!という話で盛り上がった。なんだ、まだ本の話できるんじゃん。そうやって思うことができたのはあの読書体験があったからだと言える。
はやみねワールドのすべてはわたしを元気づけてくれ、慰めてくれ、励ましてくれた。
はやみねさんやもしかしたら自分が思っている以上にわたしの成分ははやみねかおるで出来ているのかもしれない。
誇張でなく、本当にバイブルなのだ。
また読み返したいな、全部買って家に置いておきたいな。あの世界にいつでも戻れるという安心感は何ものにも代えがたい。そう思えることって、ありがたいし素敵だ。

これからの読書キッズたちにも愛されてほしい、大人にも愛されてほしい。一生ものの宝物である本たちの話。

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