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【ドラマ月22時】春になったら 第六話 現実味を帯びた雅彦の病

結婚をやめると決断した瞳と一馬。瞳は心配事の絶えない中、仕事に明け暮れている。一方で、塾講師として勤める一馬は芸人を諦めきれず、ネタづくりを続けている。そんな中、雅彦はついに職場に病気のことを伝える。衝撃を受ける職場の人にも笑顔を絶やさず、話をし続ける。そんな父への心配がたたり、ついに倒れてしまった瞳を思う友人たち。雅彦の一馬に対する気持ちにも変化があり……。

雅彦は職場に伝え、瞳を誰に任せるか決め、少しずつ自分がいなくなる準備を進めていく。その空気は雅彦の病気に現実味を持たせていく。瞳も我慢していたものが溢れ出すように涙を流し、それを何とも言えずに見つめる岸。雅彦や瞳を支える人たちの存在とその人たちが感じる思いが視聴者にも強く伝わってきて、とても切ない第六話となった。

雅彦はいなくなる準備を、明るく始める。自分がいなくても瞳を守ってくれる人たちの心に触れ、悔いのないよう仕度をする。雅彦が誰かと触れ合うたび、この人が本当にいなくなるのか、とやるせない気持ちになる。雅彦自身の心にも寂しさが浮かび上がるのが分かる。
少しずつ現実のものとなり始めた雅彦の病。受け入れるための準備をしておかなければいけない苦しさは視聴者の胸も締め付け、雅彦自身の生きたいと願う気配に切なさが響いた。


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