THE BEATLES FOREVER(8)
1996年10月28日「アンソロジー3」発売。
遂にこれで「アンソロジー」シリーズは完結となります。
本来ならジョンのもう一つあったデモ音源「ナウ・アンド・ゼン」を最後の新曲として進められていましたが、残念ながらこの曲を完成させることはできませんでした。
それでも「ホワイトアルバム」「アビーロード」「ゲットバックセッション」を軸に、デモからアウトテイクの未発表曲が楽しめます。
今回も、何曲かについて少し書いてみたいと思います。
【Disc1】
「A Begining」。元々「Don't Pass Me By」のイントロとして作られたジョージ・マーティンによるインストゥルメンタル。映画「イエローサブマリン」サウンドトラックの布石みたいな印象を受けます。
「Happiness Is A Warm Gun」。ヨーコー オ ノー オ ノーって歌ってますが、どこまで好きなんだよ!ってツッコミ入れたくなる(笑)
「Mean Mr. Mustard」「Polythene Pam」「Glass Onion」 ジョンのアコギによるデモバージョンですが、カッコいいですね。ジョン・ポール・ジョージは“ギター男子”ですからね。
「Junk」「Blackbird」「Mother Nature's Son」「I Will」 ポールの頭の中はどうなっているんだろう? というくらいのアコギによる名曲。こちらもギター小僧必修の課題曲かな。
「Ob-La-Di, Ob-La-Da」。ポールがどうしても納得できなかったバージョン。シンプルな8ビートなのですが、いちおうブラスも入っていてファンとしてはこういうのが聴けるのは嬉しいところです。
「Not Guilty」。100以上のTakeを重ねたものがボツになってしまった、ジョージの未発表曲。ソロアルバム「慈愛の輝き」に収録されたものよりも、このビートルズバージョンのほうが好きなんですけれどね。
「While My Guitar Gently Weeps」。ジョージのアコギによるデモ。完成形とはまったく違う世界観。名曲です。
「What's The New Mary Jane」。ジョンの頭の中もどうなっているんだろう? という曲。きっとジョージ・マーティンは嫌いだろうなぁ
【Disc.2】
「I've Got A Feeling」。途中で演奏が終わってしまいますが、メンバーがのりのりで、聴いていて気持ちのいいテイク!
「Teddy Boy」。ポールお得意の物語風ソング。ちょっと退屈。。。ジョンの合いの手も“応援大変”と空耳に聴こえる。乙!
「The Long And Winding Road」。フィル・スペクターが勝手に入れたオーケストラのないバージョン。うーん、いいねっ!
「All Things Must Pass」「Old Brown Shoe」「Something」 またしてもジョージによるデモ。才能が開花した時期。名曲です。
「Octopus' Garden」もほとんどジョージのおかげでできたようなものですよね。。。
「Come And Get It」。ポール一人でのデモ演奏。リンゴとピーター・セラーズ主演の映画「マジック・クリスチャン」のテーマ曲で、こちらはバッド・フィンガーが演奏。
「Let It Be」。言わずと知れた名曲ですが、ジョージは間奏のソロを何通り弾いたんだろうか、けっこうなアウトテイクが存在する曲です。
「I Me Mine」。ジョンは参加していない、ジョージのとても短い曲。よくよく聴き込んでみると隙間がないくらいに音が詰め込まれていて、内容が濃い仕上がりです。
「The End」。3人のギターソロが始まる前にウォーミングアップな演奏も聴けて、スタジオにいるみたい。むりやり最後に入ってくる「A Day In The Life」の逆回転って入れる意味あったのかな?
さて、アンソロジーが出る以前に「SESSIONS」という、未発表曲を集めたアルバムが決定されていました。しかしメンバーの反対があって発売には至りませんでした。
でも、この企画が後のアンソロジーシリーズに繋がったのですから結果オーライでしょうか。
では、この未発表のアルバムを「アンソロジー」シリーズから選んでプレイリストを作ってみましょう。
1. Come And Get It(Anthology 3)
2. Leave My Kitten Alone(Anthology 1)
3. Not Guilty(Anthology 3)
4. I'm Looking Through You(Anthology 2)
5. What's The New Mary Jane(Anthology 3)
6. How Do You Do It(Anthology 1)
7. Besame Mucho(Anthology 1)
8. One After 909(Anthology 1)
9. If You've Got Troubles(Anthology 2)
10. That Means A Lot(Anthology 2)
11. While My Guitar Gently Weeps(Anthology 3)
12. Mailman, Bring Me No More Blues(Anthology 3)
13. Christmas Time (Is Here Again)(シングル「フリー・アズ・ア・バード」のカップリング)
かなり楽しめますのでお試しあれっ!!
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