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「私の小さな人生」チューリップ編(2)

チューリップサウンドのほとんどが財津和夫の楽曲によるものですが、「夏色のおもいで」はもともと「風の涙」という財津和夫作詞作曲によるものでした。しかし財津の詞がボツになり、はっぴいえんど解散後に作詞家デビューした松本隆により書かれたものです。
「風の涙」の歌詞が気になるところですが、あのメロディにはやっぱり ♫君をさらってゆーくー 風にー なりたいな〜♫ がしっくりきますね。

財津和夫のメロディメーカーとしての才能はこの頃から感じていました。
ビートルズに影響を受けたサウンドは当時の日本人ミュージシャンにはあまり見られず、今まで聞いたことのないコード進行がとても心地よく、耳から体全体に入り込んで、まるで浄化されるような感覚でした。

あいかわらず歌謡曲も聞いていた私は、あべ静江の「私は小鳥」の作者が財津和夫と知り驚いたものです。
松田聖子の「チェリーブラッサム」が「夜のヒットスタジオ」で初めて放送された時に、作曲:財津和夫のテロップに心躍った記憶があります。次のシングル「夏の扉」でも財津和夫作曲!まさに松田聖子の黄金時代を決定づけた作品ではないでしょうか。

他にもアーティストに提供した好きな作品がたくさんあります。ざっと紹介してみますと、松田聖子「花一色〜野菊のささやき〜」「未来の花嫁」渡辺典子「花の色」木之内みどり「兄貴ごめんね」あべ静江「心の音」がむがむ「青い空はいらない」森山良子「バス通り裏」無有「オケケラ・ダンス」「東京列車」

財津和夫。昭和を代表する作曲家として音楽史に刻んでいただきたい一人だと思います。

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