二次障害についての考え方

メンタルヘルスケアにおいて、よく聞く言葉だと思います。二次障害というのは、主となる精神疾患があったときに、それがもととなって、他の精神疾患を併発している状態です。

発達障害においては、その特性のために日常生活や仕事上でのコミュニケーションや課題に取り組む上での問題を抱えやすく、高ストレスにさらされる人が多くいます。このような場合に、ストレス対処がなされなかったらどうなるでしょうか。どのような症状が出てくるのかは個人差があるので、よくわからないですが、放置するとよくなさそうということは想像ができるのではないでしょうか。

実際の発達障害の診断の現場では、発達障害を診断してもらいに来ましたということで来院される方もいらっしゃるにはいらっしゃるのですが、うつなど、他の精神疾患を理由として来院される方がかなり多いとのことです。これがまさに、発達障害を原因としてうつ病を発症しているというパターンであって、発達障害を一次障害、うつ病を二次障害というわけです。

ここで大事なのは、うつ病は必ず二次障害であるわけではありません。例えば、うつ病を元にして不眠症になったりすることもあり得るわけで、この場合なら、うつ病が一次障害、不眠症が二次障害というわけです。あくまでも原因となる疾患=一次障害、結果として現れた別の疾患=二次障害ということになります。

さらに複雑にはなりますが、三次障害というものもあります。これは一次障害→二次障害と進行していた疾患を原因として、さらに別の疾患が出てくるという場合を指します。

全員が全員、このような二次障害、三次障害が出るということは一概には言えませんが、対処されない期間が長いとそのリスクはやはり増えてきます。
だからこそ、自分自身、部下、ひいては組織としてのメンタルヘルスマネジメントということが求められるようになってきているわけですね。

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