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それでも君が好きで 君の傍に居たくて・・・

運命など信じていなかった そんな出逢いがあるとも そんな人がいるとも
だからそこに結末が 瞬くことも許されない終わりが 眼前に垂れ籠めようとは思いもしなかった

その糸が一縷の望みであったのは確かだった
その糸ならどんな宿命でも覆せるはずだった
それなのにこの糸は 骸にしか触れられず 命にはとうとう届かなかった

見るも無残なその嗚咽が自身の声だったのだと知るには幼すぎたのかもしれない
言葉などもはや意味を成さず 表情のない仮面に全てを託すしかなかった これが定めなのだと悟るしか――

それでも涙は頬を伝う もう君を離さなくてはならないと知って・・・

(2023.10.13)

読んでくださる方にとって、いいと思える「詩」が一編でもありますように。