さよなら、ライオン(14)(15)

14

 いつもは学校という小さな世界にいる時間に外の世界に出ると、学校の行き帰りで毎日見る光景も、いつもよりも明るく、色鮮やかに見えた。知っている景色も、いつもと違う時間に見ると違った景色になる。

 浩介は五時間目が終わると教室に戻り、カバンを持って学校を抜け出した。

 二人で一緒にいるところを教師に見つかったらまずいと、つぼみも一人でなんとか外に出てきた。

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