さよなら、ライオン(5)(6)

 

 つぼみは枕元で母の声と先ほどの医者の声を聞いた。目を覚まそうと思っても、つぼみは夢の世界と現実世界のちょうど中間にいるような感覚で、起き上がることができない。脳は動いているのに体は金縛りにでもあったように目覚めようとはしなかった。

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