科学的なフラットアーサー
自らの経験を重んじてフラットアーサーと成った人を,もっぱら権威主義的に「地球が平面なわけねえだろ馬鹿!」と揶揄・口撃する人は,少なくとも科学に対する態度として見ればそのフラットアーサーに劣ると私は評する。
むろん,彼らが「経験を重んじて」はいても,経験の巨視的な整理にしくじることはあろう(例えば,彼らの中には地球の曲率を誤認して,「遠洋から帰ってくる船をみよ。地球が球状であればマストから見えてくる筈が,全体が漸次的に明晰になるようにして見えてくる」と主張する者がいる)。
当たり前のことだが,私はここでフラットアースの真偽について意見をしたのではない。既に慧眼な読者はお気づきのように,科学に対する態度とは如何なるものであるべきかについて,仄かに暗示したのである。
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