見出し画像

【最後にドラマが!】ありがとう&おめでとう 総合グランプリ

2022年9月17日。
「なんちょうなんなん」にとって、記念すべき日となりました。
 
日本唯一のアニメ×異業種コラボ表彰イベント 「京都アニものづくりアワード2022」にて、
 
★総合グランプリ 
★アニメーションCM部門:銅賞
★オリジナルコンテンツ部門:金賞

 
をいただくことができたのです。「なんちょうなんなん」に携わってくれたみなさま、そしてご覧なってくれたみなさま、どうもありがとうございます。今回は、河原→情熱おじさんの二部構成にて、それぞれの想いをお伝えしたく思います。
 
*****
 
同アワードの2部門にノミネートされた第一報を聞いたのは約3週間前。こんなチャンスはもう巡ってこないだろう、当方が参加することで少しでも難聴の啓発に繋がればと、出席のお返事をしました。西日本最大のアニメイベント「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)」の一環にて開催されるため、多くの方がご来場されます。その方々に一瞬でも「なんちょうなんなん」を知ってもらえれば、と思って私たちが創ったのが、こちら!
 
\なんちょうなんなんTシャツ/

博多からこちらを着用し「歩く広告塔」となって京都入りしたのです。
 
「Tシャツ、映えますね!」
水色2人(情熱おじさん、河原)に声をかけてくださったのは、現地で待ち合せをしていた空気株式会社・白川さんでした。「なんちょうなんなん」生みの親である白川さんも駆けつけてくださったのです。
 
表彰式の会場に入って改めてびっくり。約600名定員の席は埋まり、キラキラした照明に彩られるステージ、そして後方にはテレビカメラ数台。緊張感と熱気に包まれる会場は、息が詰まる感じです。情熱おじさんと白川さんは前方の席、私は少し離れた後方へ案内されました。2人の頭が斜め後ろからチラッと見える、そんな位置関係です。
 
そしていよいよ、表彰式スタート。最初に発表されたのは「地方創生部門」のトップ3。
金賞には、日清食品さんの「富山のスター 八村塁」篇が輝きました。
 
日清食品×カップラーメン×八村塁(プロバスケットボール選手)
 
日本を代表するような会社、商品、そしてスポーツ選手。
ゴールドづくし。圧巻です。エントリー部門は異なりますが「とんでもない場所に来たんだなあ」って、変に冷静な自分がいました。
 
続いて、ノミネートされていた「アニメーションCM部門」の発表。「なんちょうなんなんは、銅賞をいただきました! 金賞はサントリーさん、銀賞は日本弁護士連合会さんでしたが、この3作品がその場で上映されたのです。
 
福岡から遠く離れた京都の地で、600名近くの観客が、画面に釘付けになったその瞬間。
感情が爆発しました。
こんなところで泣いてはいけない、おばさんの涙なんて誰も見たくないだろうにと必死にこらえましたが……。
数粒涙がこぼれ落ちました。
 
私が見たかった景色、感じたかった空気はこれだ。
今まさに、「難聴の啓発」の瞬間。
これをやるために「なんちょうなんなん」を作ったんだ。
自分の役割はこれだ……。
 
賞以上に輝く景色を見ることができ、「満足」「充実感」といった言葉では足りないような気持ちになっている中、もう一つノミネートされていた「オリジナルコンテンツ部門」の発表が続きます。銅、銀、ときて、ん?と思った次の瞬間でした。
「難聴の子を持つ家族会そらいろ 『なんちょうなんなん』」
 
え?????
え!!!!!
 
情熱おじさんと白川さんの頭が、しっかり動いたのが斜め後ろから見えました。(後で聞きましたが、握手をされていたそう)
 
人間は驚くと、息を吸うんですね(河原調べ)。
声にならない声、とでも言うんでしょうか。
口を手に当てて「「ひい――――――――」と息を吸い込んでいる自分がいました。
 
「アニメーションCM部門」では銅賞&「なんちょうなんなん」を上映、「オリジナルコンテンツ部門」では金賞をいただき、情熱おじさんが舞台に上がり「なんちょうなんなんTシャツ」をお披露目することもできるなんて。
 
なんて日だ!
これからも諦めずに頑張るぞ!
私たちがやっていることには意味がある!
 
繰り返し思う中、表彰式は進行していきます。他部門の受賞作品、どれも斬新でユニークな内容ばかり。知っているものもそうでないものもありましたが、素晴らしい作品と同じ場にいることや、十分に戦えていること(もう感覚がマヒしてますね笑)、多くの方にリアルタイムでご覧いただけたことをすごく幸せに感じていました。
 
そしていよいよ、総合グランプリの発表です。全7部門の金賞の中からたった一つだけ選ばれる、「京都アニものづくりアワード2022」にエントリーされた157作品の頂点に輝く賞です。
 
発表前に総評として、全部門の金賞が1枚のスライドに投影されました。7作品のうちの上段・センターに輝く黄色はわれらが「なんちょうなんなん」。二部門で金・銅賞を獲得したそれは、私にとってはゴールドに見えました。

ようやった、えらいよ。「なんちょうなんなん」、大きくなったよ。2年前にクラウドファンディングしようと決めた時、こんな大舞台に来れるなんて思わなかったねえ。ここまでよくやった。頑張ったよ。

先の銅賞で感情が枯れてしまった私は、他人事のようにステージを眺めていました。最後に待っている壮大なドラマのエンディングなど知るはずもなく。
 
「総合グランプリの発表です。封筒を開けますね……」
ドラムロール的な音が流れます。
 
「総合グランプリは 難聴の子を……」
 
「やったっっ!」
 
発表途中に聞こえたその声の主は、我らが情熱おじさんでした笑。
すごいせっかちですね笑。でも気持ちわかる、今回は許します!笑
会場にも、どよめきが起きた瞬間でした。
 
「思わず嬉しい声が出ましたね。総合グランプリは、難聴の子を持つ家族会そらいろ 『なんちょうなんなん』です!」と司会の方に突っ込まれながら、情熱おじさんがステージに上がりました。総合グランプリだけが、受賞スピーチの時間を与えられています。驚きすぎてまた息を吸うだけの自分をよそに、情熱おじさんのスピーチが始まります。
 
<その瞬間、心の声>
岩尾さん、泣かないでよ? 感動したのわかりますよ、驚いたことも、嬉しいこともわかりますよ。感情が溢れてるのわかります。
でも、お願いです。泣かないでください。
おじさんの涙なんて誰も見たくないと思って我慢してくださいお願いします……。
隣に座ってたらそうお願いしたんですけど。頼む、泣くな岩尾! 絶対泣くなよ!
 
めっちゃ笑ってる~!!!
 
情熱おじさんは、とんでもないスマイルでスピーチを始めました。
ようやった!笑(心配してたの私だけ?笑) 
詳しくは、この後の岩尾編をお読みください。
 
2022年9月17日(土)、京都での6時間。
当方のこれまでとこれからにとって、忘れられない日となりました。
全て書くととんでもない文字数になりますので、また別途ご報告させてくださいね。
 

*****

 
ということで、ここからは岩尾がお話しします(^^ゞ
 
いや~久しぶりに順位を競う緊張感を味わいました。
2部門にノミネートされましたので、結構評価されているのでは?という思いはありましたが、グランプリというのは遥か遠くのイメージで・・・
でも取りたいなあ・・・と(笑)、本当、ドキドキの1時間でした!
 
事前に、受賞者はコメントを求められるかもしれませんと聞いていましたが、まあ、それはその時に感じたことを話せばいいので、僕は事前に用意しないタイプです。
(話すことが決まっていれば、もちろん考えていきますけどね(笑))
 
結局誰のコメントの時間もなく最後まできての総合グランプリ!
コールされた時の僕の喜びは、前に河原が書いた通りです(笑)

今までと同じく盾を受け取り帰ろうとしたら、「待ってください、一言コメントをお願いします」と言われて、スイッチが入りました(笑)
 
言ったことは正確に覚えてませんが(笑)、せっかくのこの機会、
難聴って、知らないことが多いんです。
僕には難聴の娘がいます。
僕も難聴のこと知りませんでした。
だから、多くの人に知ってもらいたくてこのアニメを作ったんです。
今のマスク社会で、難聴の人、みんな困ってます。
少しでも多くの人に知ってもらいたいです。

 
こんな感じだったと思います。
あれだけの人の前で、また、おそらく難聴と全く関わりのないはずの方ばかりの前で、難聴のことを話せたのは本当に良かったです。
 
河原は「泣くな!」と願ってたみたいですが(笑)、
認めてもらえたのが嬉しかったし、わかってくれる人が増えたのも嬉しかったし、難聴のことを伝えられる場ができたのも嬉しかったし、僕にとっては嬉しいづくしでした(笑)
 
いや~しかしおかげさまで3つも賞をいただいたのは、本当に感慨深いです。
 
そして、審査員の方に授賞理由を聞かせてもらいましたが、これがすごく励みになりました!

このアニメを見て、難聴について知らなかったことに多く気づかされた。
そして、こうすればいいのかというのもわかったし、すんなり受け入れられた。
アニメはこのように伝えたいことを伝える力も持っているということに改めて気づかされた。

このように言っていました。
 
他の受賞者の方や、運営の方、京都市の方などともお話をさせてもらいましたが、同じような意見ばかりでした。
皆さん、

「(難聴について)いろいろ気づかされた」
「すんなり受け入れられた」
「難聴の人に会ったらこうしようと思った」
「今日聞いたばっかりなのに、もう口ずさんでます!」

などなど・・・
まさに、こちらが意図した通りに、難聴のことを前向きにわかってくれたのが見えて、本当に嬉しかったです。
 
以前から賞には出させてもらっていましたが、入選は結構させてもらっていました。
でも、総合の1位は初めてで、今回、総合的に認めてもらえたのは感慨深いです。
 
アニメは当然ですが変わっていません。
今までの賞への応募や、広報活動、啓発活動が少しずつ浸透してきた結果の現れだと思います。
 
まだまだ、僕の身の回りでも、学校で不快な対応をされていたり、仕事で理解してもらえなかったり、難聴理解が進んでない部分は多々あります。
その中でも、聞こえる人たちが、このような形でわかってくれたことは、ものすごく励みになります。
 
言葉のかけはしでは、この難聴がわかるアニメ「なんちょうなんなん」を使った難聴理解講座を学校や地域、企業で行っています。
 
まだまだ依頼は少ないですが、直接話していくことは必要で大切です。
実際に難聴の子や大人と接する人たちに、このアニメを使って、具体的な行動に落とせるよう機会を作っていく。
ここができて初めて難聴の本当の理解が定着していきます。
 
何せ、古くからあるにもかかわらず、何度も発信しているにもかかわらず、なかなか理解してもらえない状況が続いているわけですから、行動への橋渡しまでが必要なのです。
 
このグランプリを機に、もっともっと「アニメで知ろう!難聴講座」を拡げていきたいと強く思いました。
 
そして、これを拡げていくには、やはり事業運営を継続させていく必要があります

学校への子ども向け講座は交通費のみで行っています。
公民館での講座は報酬をいただいていますが、市の規定がありますので、多くはありません。
学校の先生向けや、企業向けは要相談ですが、やはり啓発的な内容となるため、金額的には非常に厳しい状況です。

来月でかけはしを立ち上げて1年ですが、まだ役員報酬も出せず事業継続も非常に厳しい状況ではあります。
 
企業向け等の収益事業は、もちろん、態勢やシステムを整え、価値に見合うだけの対価をいただけるところを目指していますが、まだ時間がかかります。
 
ですので並行しまして、個人サポーターの方のご協力を得ながら、何とか事業を継続させていきたいと思っています。
 
1回千円からサポーター会員として応援できます。
毎年3千円からサポーター会員として応援もできます。
毎月千円からサポーター会員として応援もできます。
 
やっと、社会一般の人たちの中で難聴理解が動き始めたところです。
何とかこの動きを継続させたいと思っています。
 
共感いただけましたら、難聴の子どもたちの未来のため、難聴の人たちの明るい日々のため、ぜひ、下記URLより、あたたかいご支援をどうぞよろしくお願いします!

https://kikoe-kyousei.jimdofree.com/


言葉のかけはしの記事、活動に共感いただきましたら、ぜひ、サポートをお願いします! いただいたサポートは、難聴の啓発活動に使わせていただきます。 難聴の子どもたち、難聴者と企業双方の発展、そして聞こえの共生社会の実現のため、どうぞよろしくお願いします!