【お絵描き雑記】絵柄古い問題について
こんばんはこんにちは、アラ明日です。
今回は「絵を描く人あるある」シリーズです。絵柄古い問題。
現役の漫画家さんのnoteの記事でもお見掛けしました。
正直ね、絵柄の古い新しいはよく分からないんです。流行ってる絵がどういうのかってのは分かるんですけど、それが好きかどうかはまた別だし。あと、流行りの絵柄だと「みんな同じ顔に見える問題」ってないですか?あ、アラフィフ特有の現象ですか?!
こんなことを言ってるから、絵柄が刷新出来ないわけですね。
ゆん先生の記事の中では「絵柄が古い、と言われる人は大抵絵が上手い。そこはクリアしているのだけど、今、その絵柄を好きな人は少ないよ、という意味」(要約)だと書かれていました。
ということはつまり、絵を描き出して上達するまでに時間が掛かっており、上手くなる頃には流行りの絵柄じゃなくなっている、という推測が出来ます。私のように、20年のブランクを経て再始動始める人も同じ状況ですね。20年もあれば、どんだけの新人が育つと思ってるんだ!うちの娘だってお年頃だわ!(20年前でも流行りの絵柄ではなかった)
ただ、私は思うんですけど、ゆん先生とかは出始めの頃の衝撃もさることながら、わりと、ずっと最先端な気がするんです。途中、絵柄サンライズ風に変わりましたけど、最近は戻ってますよね。(というか、調べたらガンダムとかのお仕事もされてるんですね。絵柄変わったというよりむしろサンライズに寄せてたんですかね)80年代ですよ? でも、今見ても可愛いわー、と思う。
はい、源氏世代です。先生、完結させてください!!!(血涙)
流行りの絵柄
ところで、流行りの絵柄にコテコテに乗ると、黒歴史化しやすい気もするんですが、いかがですか? 最近の流行り(2023年)だと、もはや何を反射しているのか分からない宝石のような瞳と、三角ツブツブ睫毛ですかね。あと、鼻の上に落とす三角の反射光。いや、綺麗だし可愛いし、理屈が分かってる人は良いんですが、それが何を表しているのか知らずにただの記号として真似すると事故ります。
まぁ、この流行りはいわゆるキャラクターイラスト界隈の流行りだとは思いますが。
例えば、自分は「白抜き睫毛派」なんですが、最近また流行り出してますね。あれって、80年代少女漫画の系譜だと思っていたんですが。時代は回る。ちなみに、当時の白抜き睫毛は、光の反射の表現だと思っています。だから、黒睫毛でも白く光るし、カラーイラストとか決めゴマのアップで使われる表現でした。
ただ、昔と今の違いは、睫毛の線の中身を白く抜くか、黒く描いた睫毛の線の上から白を入れるか、の違いがあります。(睫毛の線の中身を白く抜くのも流行ってるようですが、こちらは白マスカラか凍っているのか、というパンクロック記号になっている気がします)
で、最近驚いたのが、これをカラーにした時、白睫毛を肌色に塗ってる人がいまして。(亜種に八重歯に唇との境界線がなく、八重歯もろとも肌色に塗られている、というのもありました)
え?そこは、肉なのか?と、混乱するわけです。うーん、こういうのがLOW-GUYって言われるのかな。あれは正しいんですか?
娘の化粧を「可愛いけど、コウメ太夫じゃんwww」って言ったら「おかあに言わせりゃ最近のメイクは全部コウメ太夫だわwww」と返されました。いえ、娘は可愛いっす。THE・LOW-GUY☆
思うんですけど「普遍的に最先端に見える絵」と「何となく古臭く見える絵」って、あると思うんです。
自分自身は自分の絵が好きですし、自分の絵の根幹を覆すくらいなら敢えて古臭く見えても構わない、というスタンスでやっているのであまり変えようとは思わなかったのですが、それでも、二次創作の舞台が幕末日本から現代イタリアに飛んでしまい、ちょっと絵柄を変えることにしました。
顔が短い
ちょっとオシャレに見える絵柄の人と、自分の絵柄を見比べてみた時に感じたことは「私の絵、ウマヅラやな」ってことでした。もっとも、キャラによって顔の形は変えているのでウマヅラではないキャラもいます。(EX.沖田総司、藤堂平助、斎藤一あたり。基本的には若いメンツ。近藤さんも短くしてますが、こちらは短いと言うより鉢が張っているタイプ)ですが、土方さんや山南さんはわりとウマヅラ。もしよろしければ、こちらから確認どうぞ↓
そして、ウマヅラな上に顎が大きいんですよ。シッカリしてる、というか。これは顔が短いキャラも同じ。私の絵は、比較的、顎がしっかり目。
あ、これは小学生の頃、クラスメイトの男子に「少女漫画の男はアゴが刺さりそう」と言われたことへのアンチテーゼとしてシッカリした顎を描くようになりました。
まぁ、とにかくね、私の好きな70年代少女漫画は、カッコイイ男は顔が長い!長いのよ!青池保子とか、木原敏江とか、長いんよ!!(拳を握りしめて)
そう、その当時のアラン・ドロンとか見れば、確かに面長の顎しっかり系なんですよね。あれがカッコイイんだわ。
でも、今はそれじゃない。少し時代が降ってくると、レオナルド・ディカプリオでしょうか。少し、顔が短くなってくる。
んでもって更に降って今の俳優さん、みんな顔が短くて、カッコイイというよりは可愛い。それが今の流行りっぽい。
私自身の好みとしては、殿堂入りマイ・フェイバリット豊悦、ギバちゃん、最近の方でも鈴木亮平さんとか。RADIOFISHのFISH-BOY(中田敦彦さんの弟)とか、わりと面長・顎しっかり系が大好物なんですが、一般的に「イケメン」「キラキラ系」「王子様系」と言われる男子は顔が短くて顎が細い。
昔の漫画家さんでもわりと古さを感じずに今も受け入れられている(オシャレに見える)絵柄って、顔がそれほど長くないんですよね。
古今を問わず、日本人に受け入れられやすいバランスというのは、プリクラ加工風のバランスと言いますか、ある種、悪意のある言葉を使いますと「ロリショタバランス」だと言えると思います。
でも、キャラによってはやはりアラン・ドロン系の顔も描きたい。(箱に9人おりますので…)というわけで、当社比で顎を削って顔を短くする整形をしました。少しだけ、今風になりました。
これはまだ、バランスが飲み込めていないので、うっかり元のバランスで描いたりうっかり細くし過ぎたり、難しいです。
線は墨溜まり程度で全体的に均一
一言で言えば、イリヌキのキツイ線は古い絵柄に見えがちだと思います。
60年代少年漫画チックと言えば、伝わるでしょうか。永井豪とか。いや、アレはアレで震えるほどカッコイイんすけど、素人がやったらケガするぜ☆っていう。
↑こちらの記事で、線の情報量を増やすことでラフの持つ「良さ」を補っていく方法について書きましたが、イリヌキのキツイ線は今風の絵柄にはならない気がします。
逆に、境界線などはある程度太くしっぱなしでもオッケー。細い線は途切れるほど細くてもオッケー。墨溜まりで情報量調節です。この、墨溜まりも入れ過ぎるとクドくなって古臭くなるので注意。…ん?クドい?もしかして、古さの原因って、クドさかな?
洋服のシワがダサい
これ、私が今自分で思ってる課題の一つです。今の漫画って、レベルの底上げ半端ないと思うんですよ。みんな、絵が上手い。で、何が一番違うのかっていうと、私、洋服のシワの入り方のリアルさじゃないかと思うんです。
線の情報量の話と被るところあるとは思いますけど、洋服のシワがリアルだとオシャレに見える。昔は、プロの漫画家でも写真資料なども手に入りにくかったから、洋服のシワとかも一種記号化されていたんですよね。
そこへバーン!と彗星のごとく登場するのが大友克洋ですよ!AKIRAですよ!
漫画は「大友克洋前」「大友克洋後」と言われるくらい変わりましたよね。
書き込み量の圧倒的暴力! 洋服のシワも「記号」ではないリアルでした。
そして、リアルを目指して洋服のシワを描くと、自然と情報量も補われるんです。
なかなか、ちゃんと練習する時間とかが取れなくて、目の前の生活に追われちゃって、手癖で描くことがやめられないんですが、今の5分間クロッキー30日チャレンジが終了したら(頓挫中)ジェスドロに切り替えて、この洋服のシワをリアルにする練習をしてみようかと考えています。
今回、自分なりに「絵柄の古さ」問題について考えてみましたが、何しろ私自身が古い絵柄というものが具体的にどういうものかピンと来ていないという部分もあり(何しろ古い漫画好きですから)ピント外れになっているところもあるかと思いますが、何かしら皆様のお役に立てれば幸いでございます。
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